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現代社会は「信用」を失い、「契約」だけで結びついている 山極壽一氏が提言する、これからの時代に取り戻すべきもの
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「人間はゴリラに学ぶべきだ」と説く霊長類学者の山極壽一氏と、経済学者・宇沢弘文氏を父親にもち、社... 「人間はゴリラに学ぶべきだ」と説く霊長類学者の山極壽一氏と、経済学者・宇沢弘文氏を父親にもち、社会的共通資本の提唱と社会実装に向けて活動する占部まり氏が登壇したイベントが開催されました。本記事では、山極氏の基調講演の模様をお届けします。現代の人々の関係性や社会システムの課題を指摘しながら、より良い社会を構築していくためのポイントを語りました。 前回の記事はこちら 人間ならではの「長い離乳期」と「思春期」が社会を複雑化 山極壽一氏:人間が共感力を高めた背景は、おそらく共同の子育てにあると思っています。それは人類の祖先だけが、サバンナという食物が少なくて危険がいっぱいの環境へ出ていったことにあります。 年齢ごとに、それぞれの類人猿と人間の成長段階を表すと、人間だけに変な時期が挟まっています。子ども期と青年期と、そして老年期が長いという特徴があります。 オランウータン、ゴリラ、チンパンジーは、だ