今回のテーマは「おじさん」でしょ。なんで姉さんたち?! そう思われた方もおいででしょう。 この浮世絵は、職人たちを女たちに置き換えて見せているという趣向。 むさくるしくも、間抜けでお茶目、今回はそんなおじさんたちの作品を紹介します。 江戸時代の人々の暮らしが題材となることの多い浮世絵だが、必ずしもありのままの姿で描かれているとは限らない。 喜多川歌麿「江戸名物錦画耕作 画師・板木師・礬水引」(図1)は浮世絵版画を制作する工程を紹介した作品である。 右端で文机に向かう絵師が花魁の絵を墨一色で描き、中央にいる彫師たちが版木を分担しながら彫っていく。左は和紙ににじみ止めとなる礬水(膠と明礬の水溶液)を塗って乾かしているところ。これに続く別の作品では、摺師が和紙に絵を摺り、完成した浮世絵版画が店先で販売される様子が捉えられている。 浮世絵版画が絵師一人だけの力ではなく、彫師や摺師など、さまざまな職
2024年6月5日、Elsevier社が、学術雑誌の評価指標“CiteScore”の2023年版の公開を発表しました。 被引用回数を基に学術雑誌の影響力を算出したもので、2023年版は同社の抄録・引用文献データベースScopus上の334分野2万9,777タイトルを対象としています。前年度からの主な変化として、対象タイトルが2,212件増加したこと、オープンアクセス(OA)タイトルが増加したことなどが挙げられています。 CiteScore 2023: A comprehensive, clear and current metric for journal impact(Elsevier Scopus, 2024/6/5) https://blog.scopus.com/posts/citescore-2023-a-comprehensive-clear-and-current-metri
なぜ進化生物学を学ぶのか? それは過去から現在までを知り、生物多様性を生み出した普遍的なメカニズムを明らかにして、さらに生物の本質を知るためである。ネズミ、アシカ・アザラシ、そしてパンダまで、さまざまな動物たちの進化の謎に迫る。 はじめに 第1章 美しい島 1.1 多島海/1.2 素朴な疑問/1.3 記録媒体/1.4 遺伝的変異/1.5 島のネズミと地史/1.6 第1章のまとめ 第2章 日本列島と進化 2.1 進化の仕組み/2.2 有限がもたらす進化/2.3 日本列島の特殊性/2.4 どこからきたのか?/2.5 なぜそこにいないのか?/2.6 第2章のまとめ 第3章 進化の痕跡 3.1 大進化/3.2 パンダではあるがパンダではない/ 3.3 分類論争/3.4 収斂進化・平行進化/3.5 地球環境と進化/3.6 第3章のまとめ 第4章 退化の痕跡 4.1 退化と遺伝子の死/4.2 味覚の意
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【6月6日 AFP】オーストラリアの研究者が6日、調査研究で捕らえたイタチザメが陸生動物のハリモグラを吐き出し、周囲にいた人々を驚かせたことを明らかにした。 ジェームズ・クック大学(James Cook University)の研究者らは2022年5月、海洋生物の生態調査のため、豪北東部沿岸沖でサメや魚などに発信機を取り付けていた。その際に捕獲した体長3メートルのイタチザメが、ハリモグラの死骸を吐き出すのを目の当たりにした。 ハリモグラを吐き出したサメには健康上の問題などは見られず、研究者らはサメに発信機を取り付けて海に戻した。 吐き出されたハリモグラについて、研究者の一人であるニコラス・ルビッツ(Nicolas Lubitz)氏は、島の周囲の浅瀬を泳いでいたか、別の島へと海を泳いで渡っていたところをサメに襲われたのだろうと話す。 オーストラリアとパプアニューギニアにのみ生息するハリモグラ
エミール・ペロー=ソウシン(Émile Perreau-Saussine)は、パリ社会科学高等研究院で博士号を取得した後、ケンブリッジ大学で政治思想史を講じた。彼の著書に『アラステア・マッキンタイア──知的伝記』*1がある。彼はさらにマッキンタイアをテーマとする雑誌の特集を企画したが*2、特集が刊行される前の2010年、37歳で逝去した。 * マッキンタイアと言えば共同体主義者であり、リベラリズムを批判する保守主義者であり、その知的源泉は、かつてはマルクス主義であったが、その後、カソリシズムとアリストテレス主義へと転向したというのが一般的なイメージであろう。もっとも、彼がはたして真正の共同体主義者と言えるかは問題である。少なくとも現代国家に関する限り、社会全体で共有される善の観念など存在しないとマッキンタイアは考える*3。 古代ギリシャのポリスと違って、ニーチェ後の価値観がどうしようもなく
1942年6月5日にはじまった「ミッドウェー海戦」は、日本がアメリカに大敗を喫し、太平洋戦争の転換点となった海戦です。澤地久枝氏による『記録 ミッドウェー海戦』は、この海戦の戦死者遺族に取材し、日米戦死者3418人を突き止めてその声を拾い上げ、全名簿と統計資料を付した第一級の資料。本書は、海戦から44年後の1986年6月に文藝春秋より刊行され、それから37年を経た2023年6月に、ちくま学芸文庫として復刊されました。取材をはじめたきっかけ、遺族との思い出や読者へのメッセージなどをお話しされた、澤地氏へのインタビューをお届けします。(2023年7月に収録) 『記録 ミッドウェー海戦』をどうして書こうと思ったか 私はやっぱり戦争が終わった時に、何にも知らないと、本当に愚かだったということをまず思ったんですね。 14歳の時に突き放されたような(満州での)難民生活を送って。心の底には、助けを求めら
(CNN) 南米コロンビアの国会は6月1日までに、闘牛を禁止する法案を賛成93票、反対2票の賛成多数で可決した。ペトロ大統領の署名を待って、施行される見通し。 左派系の同大統領は法案可決を喜び、「(牛の)殺傷がもはや見せ物とならないことに尽力した関係者を祝福する」とSNSに投降した。 闘牛がこれまで実施されているのはコロンビア、フランス、ポルトガル、メキシコ、エクアドル、ペルー、スペインにベネズエラの8カ国となっている。これら諸国で闘牛は根強い人気を持つ一方で、強い反対論も出ている。 コロンビアでは同法が成立すれば、3年間の移行期間を設け、飼育者や闘牛場近くで商売を営む屋台業者など闘牛に生計を大きく頼ってきた家族が新たな収入源を見つけることを助ける。 同国の闘牛支持者は「芸術の一形態」と主張。一方で動物愛護の活動家たちは動物に苦痛に満ちた死をもたらす血なまぐさい野蛮な行為などと長年非難して
世界の諸地域において、歴史的な考え方、歴史の記録・記述、そして歴史の方法はいかにして生まれ、展開したのだろうか。本書は、ヨーロッパで発達した歴史の考え方、叙述の方法(「歴史」)が、非ヨーロッパに拡大し、そこでの土着の歴史と遭遇したとき、どのような変化が生まれるのか、この相互の「歴史」の「連動」関係を丹念に追う。古代近東における最初期の歴史叙述から、現代の歴史学をめぐる最新トピックと議論までをカバーする、ダイナミックな書。 原著:Daniel Woolf, A Concise History of History:Global Historiography from Antiquity to the Present, Cambridge University Press, 2019 [ここがポイント] ◎ 原著は好評を博したウルフ著、A Global History of History(C
フィンランド・ヘルシンキの中央図書館(2018年11月30日撮影、資料写真)。(c)Markku Ulander / Lehtikuva / AFP 【5月30日 AFP】フィンランドの首都ヘルシンキの図書館で、約84年前に貸し出されていた本が返却される出来事があった。 中央図書館(通称オーディ、Oodi)の司書ヘイニ・ストランドさんが29日にAFPに語ったところによると、27日、フィンランド語に翻訳された英作家アーサー・コナン・ドイル(Arthur Conan Doyle)の小説「Refugees(邦題〈亡命者 二大陸の物語〉)」を受け取った。 貸出期限は「1939年12月26日」となっていた。ストランドさんがこれほど延滞して返却された本を受け取ったのは初めてだという。 借りた人と返却した人の関係は分かっていない。「蔵書が期限を何十年も過ぎて返却される場合、故人の持ち物の中から見つけた遺
ユートピアの作り方 あなたがユートピアの設計者なら、何から作り始めるだろうか。老いも死も苦痛もない世界の構想。貧困も差別もないシステムの構築。労働すら娯楽の一部であるような安らかで楽しい毎日。それに加えて胸踊るようなドラマだって用意されている。大いに結構だ。 だがあなたが設計者であるからには、図面を引かなければならない。土地の区画が決まったら、耐久性のある素材で建築物を築く。心安らぐ、あるいは胸踊る景色を生み出すために、本物の木と花を植える。ワクワクするような岩山は、安全面を考えれば人工的な素材で作るのが一番だが、見た目は本格的にしよう。岩山を険しく見せたいけれど、実際に鋭い角のあるものを使えば危険だ。子供が登ろうとして、いつその柔らかい掌や膝を擦りむいてしまうかもしれない。だから代わりに古くから絵画に用いられている陰影法を用いて、ちょっとした目騙しトロンプ・ルイユ的要素を、岩山を模した塊
浮世絵は現代のアイドルのブロマイドのようなものでもありました。 それでは、江戸の町のアイドルとは、いったいどんな人たちだったのでしょう。 今回は鈴木春信と喜多川歌麿の美人画を取り上げます。 ファンを熱狂的に虜にするアイドルは、江戸時代にも存在した。3人の人気アイドルたちが揃い踏みする、鈴木春信の「お仙と菊之丞とお藤」(図1)をご覧いただきたい。 センターに立つ振袖姿の人物は女性にしか見えないだろうが、実は男性。二代目瀬川菊之丞という女形の歌舞伎役者である。両隣の女性と区別がつかないそっくりな顔立ちだが、胸にある「丸に結綿」の紋が菊之丞である証となっている。 菊之丞のヘアスタイルや衣装の色は、菊之丞の俳名である「路考(ろこう)」にちなんで、路考髷や路考茶と呼ばれて女性たちの間で大流行していた。菊之丞は言わば王道のアイドルのような存在である。 それに対し、菊之丞の両サイドに並ぶのは、ごく普通の
2024年4月16日、表現の自由の保護等に取り組む米国の非営利団体PEN Americaが、米国の公立学校における禁書の状況に関する報告書を公開しました。 公立学校における禁書に関するデータのほか、禁書の六つの傾向等について具体的な事例を挙げつつまとめられています。 Banned in the USA: Narrating the Crisis(PEN America, 2024/4/16) https://pen.org/report/narrating-the-crisis/ 参考: PEN America、2021年から2023年の2年間の禁書に関するデータのまとめを公開 [2023年12月21日] https://current.ndl.go.jp/car/202754 PEN America、米国の公立学校における2022-2023年の禁書の動向に関する報告書を公開[2023年1
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