世界動物園水族館協会(WAZA)が、和歌山県太地町の追い込み漁で捕獲したイルカを入手していることを理由に、日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を停止し、二十一日までに改善しなければ除名すると迫っていることに対し、同町では驚きと困惑が広がっている。 同県水産局資源管理課によると、太地町では昨年九月一日から今年四月末までの追い込み漁の漁期に、バンドウイルカなどの小型鯨類千百四十頭を捕獲し、うち八十四頭を展示用として生きたまま国内の水族館などに売却した。展示用イルカは食肉用よりも単価が高く、漁師の収入源の柱となっている。 WAZAは太地町のイルカの捕獲方法が倫理規定に違反するとして以前から問題視していたが、太地町漁協によると、昨年八月にWAZAからの要請を受け、JAZAに加盟する水族館に売却するバンドウイルカを捕獲する場合は、残った個体を海に返す▽イルカのストレスを少なくするため、小さな群