※本記事は、ポン・ジュノ監督自身からの『パラサイト 半地下の家族』および『母なる証明』に関する重大なネタバレが含まれます。本編観賞後にお読みください。ジョーダン・ピール監督『アス』のネタバレも含まれます。 韓国の気鋭監督ポン・ジュノの長編第7作目となる『パラサイト 半地下の家族』。 2019年5月に開催されたカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを韓国映画として初受賞という快挙を成し遂げ、ゴールデングローブ賞でも韓国映画として初の外国語映画賞を受賞する他、数々の映画賞に輝いています。来る第92回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、美術賞、国際長編映画賞の計6部門にノミネートされており、受賞が期待されています。 物語の舞台は現代の韓国・ソウル。ひなびた半地下の住宅で暮らすキム一家は、事業に何度も失敗している父親のギテク、元ハンマー投げの選手ながらも今は内職に精を出す妻チュンスク、大