4月から大学の講義が始まりましたが、大学で講義をしていると学生から素朴な質問を受けることが少なくありません。その際、しばしばうける質問が「投資銀行とは何ですか」という質問です。下記は私の単なる私見であり、それは違うという意見もあるでしょうが、簡単なメモを記載しておきます(必要に応じて随時修正します)。 「投資銀行」という表現の語源は、1930年代に、債券や株式の発行などを通じて事業法人等の資金調達を助ける業務と、伝統的な商業銀行を切り離したことにあると理解しています。例えば、マイケル・ルイスの「ライヤーズ・ポーカー」では、 グラススティーガル法は、連邦議会で定められた法律だが、施行の効果は神の掟に近かった。人類を真っぷたつに引き裂いてしまったのだから。アメリカの立法者たちは、1934年のこの法律の力で、投資銀行業務を商業銀行業務からもぎ離した。以来、投資銀行は株式や債券などの証券類の引き受