精糖は夏の間は休業だ。暑い時期は糖度がのらず、甘い砂糖ができないそうだ。だから本当は5月までには終わらせたかったそうだがもうすぐ6月になる。大変な遅れだ。 6月は慣れた林業の方から声がかかっている。アンキャバ戦跡から西の港までの伐採が始まるのだ。だから5月は黒糖工場、6月からは伐採と予定を立てていた。 大きめの伐採になると、トラボルタのいるS崎さんグループや山賊のお頭なんかも来るはずだ。他にも久しぶりの人から知らない人まで色々来る。そんな皆で毎週末は宴会だ。仕事という名のお祭りだ。今年も賑やかな夏が始まる…はずだった。 しかしウギ(サトウキビ)仕事が難航しているらしいのを会話から悟ってしまった。特にウギシ(サトウキビ刈り)は私以外だと4名しかいない。 内訳は、60代半ばぐらいのオーナー姉妹、同じく魔王より一歳年上、70前の男性1名、そして70代の男性1名だ。時々オーナー姉妹の母、80代も手