東京大学大学院の小林広和氏らの研究グループは、カニ殻から大量に取れるキチンを分解し、キチンオリゴ糖を効率的に合成することに成功した。キチンは非常に強固で難分解性の物質であるが、炭素触媒作用と粉砕装置の機械的な力を組み合わせることでキチンオリゴ糖を高収率で得た。これを農業に使用すれば、低農薬でも病気にかかりにくくなり収穫量の増加が期待できる。
東京大学 北海道大学 東京理科大学 昭和電工株式会社 発表者 小林 広和(東京大学 大学院総合文化研究科 広域科学専攻/附属先進科学研究機構 准教授) 鈴木 悠介(北海道大学 大学院総合化学院 修士課程(研究当時)) 佐川 拓矢(東京理科大学 工学部工業化学科 助教) 齋藤 信(昭和電工株式会社 基礎化学品事業部 新事業開発プロジェクトリーダー) 福岡 淳(北海道大学 触媒科学研究所 教授) 発表のポイント カニ殻の主成分であるキチンを分解し、植物の免疫力を引き出すオリゴ糖を効率的に合成することに成功しました。 炭素の触媒作用と粉砕装置の機械的な力を組み合わせることで、有効なオリゴ糖以外の物質の生成を大幅に抑制することができました。 農業でこのオリゴ糖を使用して農作物の免疫力を引き出すことにより、低農薬でも病気にかかりにくくなり、収穫量が増えることが期待されます。 発表概要 東京大学大学院
中越パルプ工業と丸紅は、中越パルプが製造するセルロースナノファイバー「nanoforest」を使った鶏舎用環境改善資材の販売を開始した。 セルロースナノファイバー「nanoforest」 両社は、2017年4月にCNFの用途開発・販売業務を共同で行うことに合意。音響分野をはじめ、エレクトロニクス、ゴム等の幅広い分野で用途開発を進めてきた。同製品は、鶏舎環境を良好な状態に維持することで、採卵場の生育環境と作業者の労働環境の維持・向上に寄与する。また、鶏の環境ストレス要因となる不快害虫に微細なセルロース繊維が付着することで、活動を物理的に抑制する。 主な構成成分は微細なセルロース繊維と水で、サステナブルな天然素材を使っており、抗生物質や殺虫剤等の合成成分は含まれていない。「nanoforest」の乾燥収縮作用により、埃・塵・羽根を小塊化し、飛散を防止。不快害虫を天然繊維で物理的に固定化するため
2021年3月10日、チューリッヒ工科大学の材料科学者であるJianguo Sun氏らが、木材に圧力を加えて発電を行う技術は、木材を腐らせることで効果の向上が期待できるとする研究論文を発表しました。 Enhanced mechanical energy conversion with selectively decayed wood | Science Advances https://advances.sciencemag.org/content/7/11/eabd9138 Wooden floors rotted by fungi generate electricity when walked on | New Scientist https://www.newscientist.com/article/2270527-wooden-floors-rotted-by-fungi-ge
農作物の生育を向上し、環境負荷を低らすことから、いまや農作物の健全な生産に欠かせないマルチフィルム。独BASF社が提供するマルチの素材「ecovio(R)M2351」は、使用後に土へ還る土壌生分解性プラスチックだ。土壌改良や収穫量の増加、味の向上など世界のトマト栽培に貢献している。 「ecovio(R)M2351」 で作ったマルチフィルムは、土壌中に存在する微生物が、代謝可能な食物としてフィルムの構造を認識するため、収穫後に土壌に鋤き込めるのが特長。一般的なマルチのように、収穫後に回収する必要がないため、労働力とコスト削減につながる。 また、マルチを使わない農法と比較すると、「ecovio(R)M2351」のマルチフィルムを使った場合、トマトの収穫量は15~50%増加し、水の消費量も低減。除草剤を減らしながら雑草を抑制させることができる。 さらに、真菌病(菌類病)に対する作物の抵抗性が高く
クルマのタイヤ、スニーカーのソール、手袋に卓球のラケットも…。これがなければ現代の生活が成り立たないと思えるほど、身の回りのあらゆるところで使われている「ゴム」。実は、そのゴムが危機に直面しています。ゴムといえば、ゴムの木からとれる樹液を元に作られる天然資源。だからこそ、避けられないあるリスクを背負っているのです。このため、天然ゴムに代わる素材の開発が静かに、しかし急ピッチで進められています。(経済部記者 影圭太) 「世の中に今まで存在しなかった素材、画期的な素材だ」ーーゴム製品の代表格、タイヤで世界トップのシェアを誇る「ブリヂストン」が先月(5月)開いた新素材の発表会で、開発者の会田昭二郎さんはこう切り出しました。 ブリヂストンの発表会 ブリヂストンが開発したのは、合成ゴムの成分と樹脂の成分とを分子レベルで結合させた、世界初のハイブリッド素材です。耐久性などで優れるとされてきた天然ゴムと
北米に生息するシカダニ。インフルエンザのような症状をもたらすライム病をはじめ、人間を苦しめる複数の病気を媒介する。(PHOTOGRAPH BY JUNIORS BILDARCHIV, ALAMY) 致死率30%というウイルスをはじめ、恐ろしい病気を媒介する寄生生物のマダニは、自前の接着剤で皮膚に貼りついている。(参考記事:「致死率30%の新興ウイルスが日本に定着している!」) 700種以上いるマダニ科の仲間は、まずペンチのような器官で宿主の皮膚を切り裂き、細長い口器を差し込んで取り付く。だが、動き回る宿主の皮膚に、ときに1週間以上もしがみついているのは簡単ではない。そこで、血を吸う場所で接着剤を使うわけだ。しっかり固まるこの接着剤は「セメント様物質」と呼ばれる。(参考記事:「ダニの奇妙な世界」) 「すべての種がこの技を持っているわけではなく、その量も種によって異なります」と言うのは、科学誌
File Not Found. 該当ページが見つかりません。URLをご確認下さい。 お知らせ 事件・事故のジャンルを除き、過去6年分の主な記事は、インターネットの会員制データベース・サービスの「京都新聞データベース plus 日経テレコン」(http://telecom.nikkei.co.jp/public/guide/kyoto/)もしくは「日経テレコン」(本社・東京 http://telecom.nikkei.co.jp/)、「ジー・サーチ」(本社・東京、 http://www.gsh.co.jp)のいずれでも見ることができます。また、登録したジャンルの記事を毎日、ネット経由で会員に届ける会員制データベース・サービス「スカラコミュニケーションズ」(本社・東京、http://scala-com.jp/brain/) も利用できます。閲読はともに有料です。 購読申し込みは下記のページから
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