詳細情報 開発の社会的背景と研究の経緯 北海道では近年、乳牛の飼養頭数が増加し、それに伴いふん尿発生量も増加傾向にあります。また、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が2012年に開始されて以降、メタン発酵の事業性が向上し、ふん尿を原料としたメタン発酵施設の導入件数が増え、特に、北海道の十勝地方ではすでに45基が稼働しています。それに伴い、メタン発酵の発酵残さであるメタン発酵消化液等の液肥の発生量が増加しています。このような状況により、本州と比較して広い牧草地を有し、これまで牧草地を中心とした利用が可能であった北海道であっても、発生する消化液やスラリー等を含めた液肥全量を消費することは難しくなっています。さらに、化学肥料使用量の低減や地域資源循環の観点からも、畑作での利用をより積極的に進める必要性が高まっています。しかし、従来の表面散布では液肥の肥料成分であるアンモニアの揮散率が高いた