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bookに関するdanseのブックマーク (38)

  • 思想でビジネスはできるだろうか?|じんぶん堂

    記事:明石書店 マシュー・スチュワート著 稲岡大志訳『マネジメント神話――現代ビジネス哲学の真実に迫る』(明石書店) 書籍情報はこちら 経営哲学『マネジメント神話』 「ピーター・ドラッカー」という人物をご存知でしょうか。「マネジメント」という概念の重要性を説いた「経営学者」です(ここで「経営学者」と括弧付きにする理由はすぐにわかります)。ドラッカーは日で大変人気があります。多くの著作が翻訳されていますし、比較的大きめの書店のビジネス書関連のコーナーでは、ドラッカーの著作やドラッカーに関連する著作が一つの棚を占めるということも珍しくありません。 ピーター・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker:1909-2005、画像は日語版ウィキペディア「ピーター・ドラッカー」より。Jeff McNeill, CC BY-SA 2.0 , via Wikimedia Commons

    思想でビジネスはできるだろうか?|じんぶん堂
    danse
    danse 2024/02/28
    “まさしく、科学としてではなく、宗教的教義として、そして、教祖自身の魅力を武器にして、マネジメントの教義を大衆に売る仕事が「マネジメント教祖のビジネス」なのです。”
  • 管理職必読 順番に読むと理解が深まる「マネジメントの名著」11冊

    日経BOOKプラスに掲載されている記事、、著者を任意のキーワードで検索することができます。 ※ISBNも検索にご利用いただけます。ISBNとは出版物固有の13桁の番号で、裏表紙に記載されています。サイトでISBNを使って書籍を検索する際は、ハイフン(-)を省略し、13桁の数字のみを半角文字で入力してください。

    管理職必読 順番に読むと理解が深まる「マネジメントの名著」11冊
  • 「孤独」の歴史をひもとく | WEBみすず

    「孤独」の歴史をひもとく フェイ・バウンド・アルバーティ『私たちはいつから「孤独」になったのか』神崎朗子訳 序文(抜粋)公開 またどうして孤独(ロンリネス)について? このを執筆していることを人に話すと、まずそう訊かれた。もちろん、全員ではない。そんなことを訊くのは孤独な日々を過ごしたことのない人や、暗闇のなか孤独感に苛まれたことのない人だ。ところが1年もしないうちに、孤独はさほどめずらしい話題ではなくなった――いつの間にか、孤独が至るところに存在するようになっていたのだ。新聞でも取り上げられ、ラジオ番組でも話題にのぼった。孤独は全国的に蔓延し、イギリス政府には孤独担当大臣 1 まで設置された。こうして21世紀の初めに、私たちは「孤独のエピデミック」の真っ只中にいることに気がついた。 同時に、孤独に対する不安が、孤独をいっそう避けがたいものにしていた。孤独についての会話は伝染病のごとく広

    「孤独」の歴史をひもとく | WEBみすず
    danse
    danse 2023/12/28
    “そして孤独は、ほかのあらゆる感情状態と同じように、精神的であるだけでなく身体的なものでもあることを思い知らされた。”
  • 人間はずっと人間を誤解してきた:人類についてのあらゆる定説を覆す話題書『Dawn of Everything』

    danse
    danse 2023/12/14
    “結局のところ、このタイトルはツイッターのユーザーに気に入られていたし(グレーバーが尋ねたのだ)、ふたりの宇宙的偉業にふさわしいものだった。”
  • 今年の10冊 - 備忘録

    恒例のエントリーです。稿では今年出版された書籍ではなく、前年の同エントリー以降に読んだ書籍の中から10冊を取り上げます。以下、順不同で。 オリヴィエ・ブランシャール(田代毅訳)『21世紀の財政政策 低金利・高債務下の正しい経済戦略』 21世紀の財政政策 低金利・高債務下の正しい経済戦略 (日経済新聞出版) 作者:オリヴィエ・ブランシャール日経BPAmazon traindusoir.hatenablog.jp r-g<0が中長期的に継続する可能性が書の肝。そのため、これまでのマクロ経済学の「定型的事実」に対する異論が並べられる。使用される知識は、ローマー『上級マクロ経済学』であれば第2章までのラムゼイモデルと世代重複モデル。 大塚啓二郎、黒崎卓、澤田康幸、園部哲史(編著)『次世代の実証経済学』 次世代の実証経済学 作者:大塚 啓二郎,黒崎 卓,澤田 康幸,園部 哲史日評論社Amaz

    今年の10冊 - 備忘録
  • この本がスゴい!2023

    「あとで読む」と思ったが、後で読まれた試しがない。 今度の週末・連休にと、積まれたは崩されない。次の盆休み・年末年始に繰り越され、山脈を成し床が消える。 読書事になぞらえて、「血肉化」と表現するならば、私がやっていることは、メニューを眺めて片っ端から注文しているくせに、いんすた映えを気にしながら撮るくせに、まともに咀嚼して嚥下して消化してない状態だ。 そのくせ、「積読も読書のうち」と開き直ったり、溜まったこそ私の証などと屁理屈こね回す。読まないに「負債」のような後ろめたさを感じつつ、新刊を探しだす。新しいはそれだけで価値があると盲信し、かくして積読リストは延びてゆく。 もう一つ、恐ろしい予感がある。感受性の劣化だ。 あれほど楽しみに「取っておいた」が、まるで面白くなくなっている。いや、そのの「面白さ」が何であるかは理解できる。だが、それを面白いと感じなくなっているのだ。

    この本がスゴい!2023
    danse
    danse 2023/12/03
    “そうなる前に、いま読もう。目の前の一冊を、まず開いて、一頁でも、一行でも読もう。感性の変化を感じるため、むかしの本を再読しよう。その上で、残るもの、残らないものを選別しよう。”
  • 新宿本店 フェア

    第 十 六 講 東 浩 紀 選 ゼ ロ 年 代 の 批 評 の 地 平 ―― ポ ス ト モ ダ ン の 世 界 に 生 き る ▼テーマをクリック! 関連書籍リストにリンクしています。 雑音を断ち切る 若いひとへのアドバイスですよね? それならば、学問はまずものごとを「真剣に受け止める」ことから始まるのだ、と言いたいですね。「受け流す」ことからは始まらない。最近は、BLOGとかがあるので、普段からいろんな意見を浴びて、若いうちから他人の意見を受け流す技が上達しているし、またそういうのが賢いと思われている。社会学は、そういうときとても便利なツールとして使われている。つまり、「俺はお前の意見とは違うよ」と言っても、「ああそれはそういうコミュニケーションなんだね」と、するっと受け流してしまう。でもそういうことを言っていると大成しないので、物事には真剣に取り組むべきです。 つまりを読むときには

    新宿本店 フェア
    danse
    danse 2023/11/04
    “それならば、学問はまずものごとを「真剣に受け止める」ことから始まるのだ、と言いたいですね。「受け流す」ことからは始まらない。”
  • 書評 「社会科学の哲学入門」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    社会科学の哲学入門 作者:吉田敬勁草書房Amazon 書は科学哲学の中で特に社会科学の哲学についての入門書だ.私は社会科学についても哲学についてもあまり詳しくはない.そして最近読んだ進化政治学のにおいては著者が実在論にずいぶんコミットしているものの私が理解している科学哲学の実在論とはややニュアンスが異なるような印象もあってややもやもやしていたので,この際勉強しておこうと手に取った一冊になる.著者は科学哲学者で社会科学の哲学を専門とする吉田敬になる. 序章 社会科学の哲学を学ぶとはどういうことか まず書の目的について,社会科学の哲学という分野がどのようなものであり,どのような議論が行われているかを紹介するものだとしている. そこから序章における概念整理がある. 科学哲学の問題領域には論理学(推論の方法は正しいかなど),認識論(知識とは何かなど),形而上学(扱う対象は実在するのかなど),

    書評 「社会科学の哲学入門」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 生きる力が湧いてくる (rnpress 野口 理恵) | 版元ドットコム

    株式会社rn pressは2023年で設立3年目になる。社員は私一人だ。アルバイトもいない。今回初めて版元日誌を依頼されたので自己紹介をしたいと思う。とはいえ、明るく楽しく自社を紹介したいところだが、なぜ私がいまの仕事を始めたかを語るにはどうしても生い立ちが深く関係していて、せっかくの機会なので自分のことを少し話そうと思う。42歳の若輩者の戯言だと思って、ぜひご一読いただきたい。 *     *     * 私は母と兄を自死で亡くしている。父も十代で他界し、祖父母はもういない。一度結婚をして息子がいるが親権は離婚した元夫がもっている。私はおそらく多くの人がもつ家族観をもっていない。おそらくこれからももつことはできない。小説やドラマに出てくるような家族像は、私にとってはドラマや小説のなかの話だ。ほんのわずかな記憶から血縁への強い憧れはあるのに、それが自分ではうまくつくれないことにいつも不甲斐

    danse
    danse 2023/10/26
    “私は本作りで何ができるだろうか。私ができることはささやかだけれど、本の力で“生きる力”が沸いたらよいと思う。顔の見えない読者が、ひとりでも、ふたりでも、生きたいと強く思えるような本づくりをしたい。”
  • リサーチのはじめかた ――「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法 | 筑摩書房

    研究はとても楽しい。 ひとつには、少なくとも理屈の上ではなんでも研究できるからである。 しかし、だからこそ人は途方に暮れてしまう。いったいどこから始めたらいいのだろう。 その答えはこうだ─まさにいま、きみが立っている場所からだ。 書の柱をなすのはふたつの命題である。 ひとつ、最初にいくつかの条件を適切にクリアすれば、研究は人生を変えるような経験になりうる。 ふたつ、研究に着手するさいに最も重要なのは、自分の中心を見つけることである。 研究とはたんに問題を解決する作業ではなく、そんな問題が存在することすらきみが そして他の人々が知らなかったような、そういう問題を見つける作業でもある。 (・・・) 自分はなにが研究したかったのか、それをきみに教えられるのはきみ自身だけ、ほかのだれでもない。 「なにを研究するか」という問いに答えるには、鏡をじっくり見つめるしかないのである。 (「はじめに」より

    リサーチのはじめかた ――「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法 | 筑摩書房
    danse
    danse 2023/09/29
    “自分はなにが研究したかったのか、それをきみに教えられるのはきみ自身だけ、ほかのだれでもない。「なにを研究するか」という問いに答えるには、鏡をじっくり見つめるしかないのである。”
  • 文献の文献 - exyk

    2年くらい前に文献の文献というウェブサービスをつくろうとした。一般書籍の参考文献をかたっぱしから拾い集め、それらをデータベース上でリンクさせ、人と人ではなくとがつながった、いわばFacebookみたいなのを作れないかと思ったわけだ。だって、一冊のを生み出した知の体系が可視化されたら面白いじゃない。読書をすすめるきっかけにもなるし。結局頓挫しちゃったんだけど、イメージ的にはこんな感じ。これちゃんとサービスにしたいなぁ。*1 例)鈴木謙介「カーニヴァル化する社会」の文献 *1:2011年7月14日追記:作れるよって人、もしいたらぜひぜひ作ってください。そんで儲かったら、ビール一杯おごってください

    文献の文献 - exyk
    danse
    danse 2023/09/22
    “一般書籍の参考文献をかたっぱしから拾い集め、それらをデータベース上でリンクさせ、人と人ではなく本と本とがつながった、いわばFacebookみたいなのを作れないかと思ったわけだ。”
  • 予備知識ゼロから『ジェンダー・トラブル』をとりあえず読めるようになるための読書案内 - 境界線の虹鱒

    ジュディス・バトラーの『ジェンダー・トラブル』は、フェミニズムやクィア・スタディーズのみならず様々な領域に多大な影響を与えた重要な著作です。しかし内容も文章もかなり難解で、おそらく予備知識なしには読めないものだと思います。そのため記事では、『ジェンダー・トラブル』を読むうえで必要となる予備知識をできるだけ手軽に学べるよう、いくつかのを紹介していきます*1。 目次 目次 フェミニズムを知る クィア・スタディーズを知る 構造主義・ポスト構造主義哲学に触れる 『ジェンダー・トラブル』以前のフェミニズム理論を確認する ジュディス・バトラーについての解説書 おわりに:『ジェンダー・トラブル』に触発される 忙しい人向けの最短コース(2022年12月9日追記) 注釈 フェミニズムを知る ●清水晶子『フェミニズムってなんですか?』文春新書(2022年)(2022年12月9日追記) フェミニズムの歴史

    予備知識ゼロから『ジェンダー・トラブル』をとりあえず読めるようになるための読書案内 - 境界線の虹鱒
  • サバイバリズムや「幸せ」アプリの背後にあるもの | WEBみすず

    書は、「幸せ」への過度のこだわりが特定の科学と産業によって助長されてきた側面と、その悪影響を研究対象としている。著者らの主張を裏づける例や現象はじつに興味深いのだが、それはぜひ文をお読みいただくとして、ここでは原注から周縁的な指摘を取り上げてみたい。冒頭の「この現象」というのは、自分自身の内に閉じこもりたいという衝動の広がりを指している。 この現象の、徴候的ではあるが極端な例に、2008年以来、サバイバリズムの存在とそれに対する関心が世界的に増しているということがある。サバイバリズムは、社会が崩壊しつつあり最悪のときが迫っているのだから、サバイバルする(生き残る)ためには誰でも独力で危険に備える必要があるという世界観のもと、常時準備、完全自給、みずからの安全への過度の関心といった大いに個人主義的な考え方を駆り立てる。サバイバリズムは新しいものではないが、この社会的なトレンドは、ここ10

    サバイバリズムや「幸せ」アプリの背後にあるもの | WEBみすず
    danse
    danse 2023/09/02
    『ハッピークラシー 「幸せ」願望に支配される日常』/“本書は、「幸せ」への過度のこだわりが特定の科学と産業によって助長されてきた側面と、その悪影響を研究対象としている。”
  • 「クリエイティブな仕事」のロマンスと呪縛。「終わりなき労働」の構造を田中東子と考える | CINRA

    「リスクは仕事の興奮の中に書き込まれている」──クリエイティブな労働に日頃取り組んでいる人、あるいはそうした人物が身近にいる人にとって、ハッとするフレーズではないだろうか。一生懸命に仕事に打ち込み、思わぬ成果に心が浮き立つなかで、労働の不安定さと、それを当然とする社会の状況は見過ごされていってしまう。「今日の仕事も(キツかったけど)楽しかったなあ!」という、あの喜びのなかで。 2023年2月に刊行されたアンジェラ・マクロビー『クリエイティブであれ:新しい文化産業とジェンダー』(田中東子監訳、中條千晴・竹﨑一真・中村香住訳、花伝社)がいま、密かに注目を集めている。熱心に仕事に励むほどにマルチタスク化のなかで陥ってしまう苦境、ジェンダーをめぐる問題が密接に絡み合った現代のクリエイティブ労働のありようを、見事に活写している快著だ。監訳を務め、自身はフェミニズムやカルチュラル・スタディーズの研究な

    「クリエイティブな仕事」のロマンスと呪縛。「終わりなき労働」の構造を田中東子と考える | CINRA
    danse
    danse 2023/06/07
    “以前、学生たちにグループワークをさせていたときに男子だけのグループができてしまったのですが、彼らが「なんだか女子がいないからギスギスするんですけど」と言ってきたんですよね。”
  • 難波 優輝 (Yuuki Namba) - 資料公開 - researchmap

    これは、ファッション、ミュージック、フード / フレグランス、ゲーム、ツーリズムの 5つの項目からなる美学のブックガイドです。 美学に関心のあるすべての人に向けて、手に入れやすく読んでためになるをセレクトしています。 2023.04.08

  • 文学から現代の“ケア”を考える『ケアする惑星』。著者の小川公代に聞く | ブルータス| BRUTUS.jp

    パンデミックを契機に注目された「ケア」というワード。世話や対処を意味するもので、医療従事者や介護福祉士など社会に欠かせない仕事・ケア労働に従事する人たちの過酷な労働環境や多大なリスクがたびたび報道されたことで、話題となった。英文学者である小川公代は新刊『ケアする惑星』で、古今東西の文学作品を起点に「ケア」をめぐる現代の事象について論じた。ネガティブな文脈で用いられることもあるこの言葉を改めて語ることに、切迫感を持って向き合ったと小川は話す。 ないがしろにされている声に、耳を傾ける 「日では悲しいことに、育児、介護、看護など私的・公的な場面を問わずケアの価値がないがしろにされ、自分のことは自分でするという”自助”思想が広がっています。“セルフケア”や“主体性”などと言葉が美化され、中でも“ケア”は最も都合よく使われていると感じていました。 ケアは生活を支える重要な仕事なのに、当然のこととし

    文学から現代の“ケア”を考える『ケアする惑星』。著者の小川公代に聞く | ブルータス| BRUTUS.jp
    danse
    danse 2023/03/13
    ““セルフケア”や“主体性”などと言葉が美化され、中でも“ケア”は最も都合よく使われていると感じていました。”
  • 新時代の「道徳の教科書」 千葉雅也  ――鳥羽和久著『君は君の人生の主役になれ』書評|じんぶん堂

    記事:筑摩書房 先生・友達・家族、そして、勉強・恋愛お金…。いま悩める十代に必要なのは、君自身が紡ぐ哲学だ。 書籍情報はこちら 書の元になるウェブ連載を読んでいて、特に僕が反応したのは、LGBTの社会的包摂に関する生徒会の話し合いの場面であり、僕はツイッターでそれを紹介したのだった。このあと述べるが、そこでは、当事者のサイドにおいては一部認識されているものの、マジョリティの支援者の立場では見落とされがちな問題が、生き生きとした対話形式で示されていた。 今回こうして、様々なトピックに糸が通され、質的に困難であり、苛烈でもある鳥羽さんの思考が、多くの人に届くだろう言葉でまとめられたことをお祝いしたい。 難しいことを、わかりやすく伝えなければならない。その今日的試みに新たな一冊が加わった。書は、今読まれるべき新時代の「道徳の教科書」だ。 「生きる」というこの総合的事態について、リスクを冒

    新時代の「道徳の教科書」 千葉雅也  ――鳥羽和久著『君は君の人生の主役になれ』書評|じんぶん堂
    danse
    danse 2023/03/08
    “だが、その煮え切らなさ、割り切れなさが面白いのだ。様々な二重性のなかで行き来するリズムが、人生の音楽なのだ。”
  • 『経営学の危機』訳者解説──経営学の「不都合な真実」と再生への道筋 佐藤郁哉 - 白桃書房 presents 社会科学研究の持つ力

    書は、Dennis Tourish, Management Studies in Crisis: Fraud, Deception and Meaningless Research, Cambridge University Press, 2019 の全訳である。 書には、経営学という学問領域が今まさに直面している危機の諸相が、研究の質とインテグリティ(倫理的な一貫性や誠実性。訳語解説参照)、大学における研究・教育体制、学問と実社会との関係など多岐にわたる問題との関連で余すところなく描き出されている。ただし、書は単なる「批判のための批判」などではない。著者のトゥーリッシュ教授は、経営学の再生の可能性を見すえた上で、さまざまな改善策を書の各所で提案しているのである(そのような改善提案が盛り込まれた、書の第6章と同じタイトルを持つ論文「経営研究におけるナンセンスの勝利」は、2020年

    『経営学の危機』訳者解説──経営学の「不都合な真実」と再生への道筋 佐藤郁哉 - 白桃書房 presents 社会科学研究の持つ力
    danse
    danse 2023/02/13
    “本書は、国際標準とされてきた経営研究とそれを生み出してきた大学や政府機関がこれまでに経験してきた数々の失敗事例に関する詳細なケーススタディでもある”
  • 2013~23年 新書200選 - 60歳からの自分いじり

    社会学部でメディアとかポピュラー・カルチャーに関して興味持ってる新入生に向けて、2013~2023年刊行の新書200選、ということです(現在200冊だと思いますが、年内適宜追加していきます)。 稲増一憲『マスメディアとは何か:「影響力」の正体』中公新書、2022年 稲田豊史『映画を早送りで観る人たち:ファスト映画・ネタバレーーコンテンツ消費の現在形』光文社新書、2022年 瀬地山角『炎上CMでよみとくジェンダー論』光文社新書、2020年 金成玟『K-POP:新感覚のメディア』岩波新書、2018年 高野光平『発掘!歴史に埋もれたテレビCM:見たことのない昭和30年代』光文社新書、2019年 貞包英之『消費社会を問いなおす』ちくま新書、2023年 天野彬『SNS変遷史:「いいね!」でつながる社会のゆくえ』イースト新書、2019年 鈴木涼美『JJとその時代:女のコは雑誌に何を夢見たのか』光文社

    2013~23年 新書200選 - 60歳からの自分いじり
  • 柔軟に変化していく、生物のような言語について──『言語はこうして生まれる―「即興する脳」とジェスチャーゲーム―』 - 基本読書

    言語はこうして生まれる―「即興する脳」とジェスチャーゲーム― 作者:モーテン・H・クリスチャンセン,ニック・チェイター新潮社Amazonこの『言語はこうして生まれる』は、その書名通りに言語がどのようにして生まれたのか。そして、一度生まれた言語はどのように変化していくのかについて、言語研究の歴史も辿り直しながら、最新の知見について語っていく一冊になる。 話し言葉は化石に残らないから、具体的にいつ人間が言葉を喋りはじめたと指定できるわけではない。書では、言語はジェスチャーゲーム(言葉当て遊びであり、共同作業による即興ゲーム)なのではないかと提案し、それを支持する仮説や実証を紹介している。もう少し詳細に説明すれば、ジェスチャーゲームが常に共通の文脈、環境を頼りにして相手の意図を推し量り、意味とサインの繋がりを新しく創造していく過程と、言語の発生と発展の過程は同様のものになるのではないか、という

    柔軟に変化していく、生物のような言語について──『言語はこうして生まれる―「即興する脳」とジェスチャーゲーム―』 - 基本読書