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『野良犬の値段』百田尚樹|時代を象徴したエンタメ作品 - 書に耽る猿たち
『野良犬の値段』百田尚樹 幻冬舎 2021.3.5読了 もう小説は書かない、って百田尚樹さん言ってたのにな... 『野良犬の値段』百田尚樹 幻冬舎 2021.3.5読了 もう小説は書かない、って百田尚樹さん言ってたのになぁ。しかもそんなに月日は経っていないのに。お馴染みの幻冬舎から出版されているから、見城さんから勧められたのかしら。いずれにせよ読者からすると、まだ書き続けてくれるのは喜ばしいことだ。 あるサイト上に「私たちはある人物を誘拐しました。これから実験をします」という不可思議な書き込みがあった。それをツイートした人がいて、反応する世間がいて、警察やマスコミが真相を探っていくストーリー。「百田さんがついにミステリを書いた」と書かれているが、私にはそうは思えない。 ミステリではなく時代を象徴したエンタメ全開作品に仕上がっている。まるでテレビドラマになりそうな。そして、とびきり読みやすい。登場する人物の正体に気づいた時、柳美里さんの『JR上野駅公園口』や超有名人気作家の直木賞受賞作品が思い浮かぶ。
2021/03/07 リンク