熊本県でバスや鉄道を運行する5社は28日までに、「Suica(スイカ)」や「ICOCA(イコカ)」といった全10種の交通系ICカードによる決済から年内にも離脱する方針を明らかにした。機器更新に計約12億円かかることなどが理由で、クレジットカードのタッチ決済などに切り替える。5社によると、導入後に離脱するのは全国初としている。 5社は九州産交バス、産交バス、熊本バス、熊本都市バスと、鉄道とバスを展開する熊本電気鉄道で、平成28年に決済システムを導入した。保守契約が来年3月末で切れ、約900台の機器を入れ替える必要がある。5社の路線で交通系ICによる支払いは24%を占めるが「赤字続きで払える額ではない」と理解を求めた。 早ければ年内に交通系ICの利用を停止し、来年4月から、読み取り用機器で対応可能なクレジット決済やスマートフォンのQRコード決済を使えるようにする。費用は約6億7千万円に抑えられ