この映画について、何しろ舞台が私の農村調査地の基地として使っているタンザニアのムワンザ市なので、私はダーウィンならぬ「ザウパーの悪夢」にずっと悩まされています。どうみてもこの映画は、現地事情を良く知らないザウパーが、コンゴについて作成した映画が当たったことに気をよくして、何かセンセーショナルな映画でもう1度当てたい、とビクトリア湖に70年前に入れた外来魚「ナイルパーチ」がシクリッド種の小魚を食べたため、その種が減ってしまっているという科学者の報告と、最近のナイルパーチ輸出が空輸で行なわれ、ムワンザ空港が東ヨーロッパからアンゴラに武器を空輸していた時の給油地であったことと、アフリカ人の貧困の状態とを結びつけ、ストーリーを作ったとしか思えません。ドキュメンタリー映画とはいえ、シナリオにあった場面のみ現地で隠し撮りしたものとなっています。タンザニアでは、この映画の内容を聞いた人々は怒っており、私