12年もの間「鬼が笑う」と思いながらもずっと待ち望んできた「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」がついにドラマ化され、先週12月16日に前編が放送されました。今日12月23日には後編が放映されます。原作本を読むのを強くお勧めしています。一応前編までの情報で書いてみます。 「デフ・ヴォイス」という原作小説は、「ろう文化」の記述に準拠して練り上げられたミステリー小説で、作家・丸山正樹の学究肌なところが発揮されたすごい作品です。この作品がすごいのは、「ろう文化」について書かれてきたことを忠実に作品内でモチーフに使いつつ、ミステリー仕立てにしてしまったところです。ご都合主義の改変がない。 ご都合主義の改変というのは、去年流行したドラマSilentで、主人公の中途失聴者・想くんが、「中途失聴者なのに、声ではしゃべらず、なぜか日本手話を使うが、その言語コミュニティとは特に縁が無い」というややこしい孤独設