1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は、近く発表される2023年の数字も過去最低を更新しそうだ。少子化の要因や子育て支援の議論は延々と交わされてきたが、現実に子どもは増えていない。出産や子育てをめぐる社会の意識に注目する識者に聞いた。◇　　　◇　　　◇子育ての「すみません」なしに　GENCOURAGE代表理事 桜井彩乃氏若い人に結婚や出産をするための心、時間、お金の余裕がな

世界の基準金利といえる米長期金利（10年物国債利回り）が4.5%前後で高止まりしている。米国と対立する中国は国別の米国債保有で3位への後退が近づき、買い手の意欲はしぼむ。米財政の悪化も進み、国債需給が崩れる懸念が拭えない。高金利の持続という「ニューノーマル（新常態）」への適応力が試される。海外勢が米国債を敬遠米国債のおよそ3割を保有する海外投資家の需要に異変が生じている。米財務省によると、

Case174:　定額で食べ放題の焼肉店に行ったところ、メニューや店内の掲示で「食べ残しは罰金3000円いただきます」と告知され、店員からも最初にそのような説明がありました。私たちは食べ残さないよう注意しながら注文したので問題なかったのですが、酒を飲んで盛り上がっていた別のグループは食べ残したようで、トラブルになっていました。実際に食べ残した場合、罰金を支払わなければならないのでしょうか。法的な

スイスの資産運用大手ピクテが5月29日に開いた世界の運用担当者らの会議。株式への投資を「やや強気」に維持した。株に弱気な声はほとんど出なかった。会議に参加したピクテ・ジャパンの松元浩シニア・フェローは「長期の株価上昇トレンドは崩れておらず、株から降りる時期ではない」と話す。日経ヴェリタスが過去1年でどんな資産への資金流入のモメンタムが強いか調べた。どの位置にあるかで色分けした。買われているほど

米連邦準備理事会（FRB）による利上げがインフレを長引かせているのでは、という議論が米ウォール街の一部にある。日本では名目金利が物価上昇率より低い実質マイナス金利が続く結果、消費が抑制されているとの指摘がある。一般的な経済理論には反する金利のパラドックス（逆説）。日銀やFRBの悩みは深まる。「金融政策が成長を鈍化させる効果は以前より弱い。金利をより長くより高い水準に維持する必要がある」。発言の

政府による所得税と住民税の定額減税が6月に始まる。所得が少なく納税していない世帯には現金を給付して家計を下支えする。一方で、物価高や円安が続き、世帯収入が年800万円を上回ると負担増を補いきれない可能性がある。定額減税は1人あたり所得税から年3万円、住民税から同1万円を差し引く。納税者本人だけでなく、配偶者や子どもら扶養親族も対象となる。夫婦と小学生の子ども2人の4人世帯であれば、計16万円の

米国株式市場では景気の軟着陸（ソフトランディング）の期待に支えられ、主要株価指数が史上最高値を更新した。しかし、このシナリオには注意が必要だ。第一に今回の米景気回復は「政策主導=官製」によるものであった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う後退局面は2カ月で終わり、米景気は財政・金融両面の大胆な支援策に支えられて回復に向かった。財政面では政府の財政赤字が2020年に対名目国内総生産（GDP）比率

若年層が国家公務員を志望しなかったり早期に離職したりする傾向に歯止めがかからない。職務内容を明確にして成果で処遇する「ジョブ型」の働き方が打開のカギを握る。外国の例に学ぶ。「大半が主体性のない仕事に感じた。やりたいことをするのに10年はかかる」。2021年度に総合職で経済官庁に入った20代男性は1年足らずで退職した。実力本位で仕事ができる金融系スタートアップに転職し働きがいを実感する。人事院

【ニューヨーク=朝田賢治、弓真名】トランプ前米大統領が不倫の口止め料を不正に処理したとして罪に問われた裁判で、陪審団は30日、有罪の評決を下した。刑事裁判で大統領経験者が有罪となるのは初めて。トランプ氏は31日、控訴すると明らかにした。有罪評決は返り咲きを目指す11月の大統領選で、無党派層からの得票の逆風になる。トランプ氏は31日、ニューヨーク市内で記者会見し有罪評決について「八百長だ。不正な

米国民の間で意見が一致しない問題は多いが、共通する問題が1つある。それは孤独感だ。米国民の3分の1以上が常に孤独感があるという現実米精神医学会が2024年に実施した調査によると、18〜34歳の約30%が孤独を感じることが週に数回あると回答した。これに先立ち、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的流行）中に米ハーバード大学が実施した調査では、米国民の36%が「ほとんどいつも」孤独を感じている

米国の消費関連株が低調だ。長引くインフレで消費者の節約志向が高まる中、外食や衣料品などの株価がさえない。景気の影響を受けにくい生活必需品でも低所得者層向けが中心の銘柄は総じて振るわない。一方で一部の富裕層の高額消費が支える銘柄には強気な見方が多い。「ほとんどの地区で消費者が値上げに反発し、（小売店の）利益率が低下した」。米連邦準備理事会（FRB）が29日公表した地区連銀経済報告（ベージュブック

不動産サービスの日本不動産研究所（東京・港）が30日発表した「国際不動産価格賃料指数」の4月調査によると、東京と大阪のマンション価格の前回調査（2023年10月）に対する上昇率がそれぞれ1.5%となり、世界主要15都市の中で首位となった。そろって首位となるのは10年の調査開始以来で初。国際的な割安感と円安を受けて海外マネーが流入したり、株価が歴史的な高値圏にある日本の富裕層の購入が進んだりした。

厚生労働省は働き方に関係なく公平な年金制度への改革を進める。2025年に迎える5年に1度の年金制度改正で、遺族年金の男女差の是正や厚生年金の短時間労働者への適用拡大などを検討する。少子高齢化や就労状況の変化に対応した制度改善が急務となっている。女性の社会進出が広がり、会社員の夫と専業主婦の妻というモデル世帯はすでに主流ではなくなっている。いまでは夫婦世帯の3割ほどにとどまり、ピーク時から半減し

【ニューヨーク=朝田賢治】トランプ前米大統領が自身の不倫の口止め料を不正処理したとして罪に問われている裁判は29日、一般の市民から選ばれた12人の陪審員が有罪・無罪を決めるための評議が始まった。公判で示された証拠や証言をもとに合議し、全会一致で結論を出す。早ければ週内、遅くとも6月半ばまでに評決を下す。ファン・マーチャン判事が29日午前、陪審員らに「偏見を持ったり、推測に基づいて決定を下しては

このところ調整気味の日本株相場だが、長期目線の海外投資家からの関心は薄れていない。「デフレ経済」からの脱却や、企業の資本効率改善の動きなどを背景に長期目線で有望な市場でありつづけるとの期待は根強い。北米の大手機関投資家である米プリンシパル・アセット・マネジメントのトップと、カナダ系運用会社フィエラ・キャピタル・アジアの日本統括に、日本再評価の背景を聞いた。「製造業など変化に期待、選択と集中カギ」カマル・バティア氏

【ワシントン=共同】11月の米大統領選に向け、政府の不介入を重視する小政党リバタリアン党は26日、ワシントンでの党大会で、党員のチェース・オリバー氏を独自候補に指名した。共和党のトランプ前大統領、無所属候補のロバート・ケネディ・ジュニア氏からは協力を呼びかけられていたが、拒否した格好だ。リバタリアン党の候補は2016年、20年の大統領選でそれぞれ約3%、約1%を得票した。米メディアは27日、

大和証券グループ本社が富裕層向け事業で利益の5割近くを稼ぐ方針を打ち出した。4月に就任した荻野明彦社長はあおぞら銀行への出資で銀行機能を提供するとした上でサービスの幅は「まだまだ足りない」と述べた。リースなどを例に挙げて「（提携に）チャレンジしたい」と強調した。野村ホールディングス（HD）や3メガバンクも力を入れる富裕層向けの分野で勝算はあるのか聞いた。ウェルスマネジメント事業で「対面の需要増える」

元ファンドマネージャーの清原達郎さんが著した「わが投資術　市場は誰に微笑（ほほえ）むか」が好評です。3月の発売後、しばらく書店でも売り切れ状態でした。発行部数は15万部に達しているそうです。今回は、同書について、同じ小型割安株の投資家としての視点から感想を書きます。同じ小型割安株投資家といっても、清原さんと私では実績に大きな差があります。清原さんが運用していたK1ファンドの価値は、1998年か

27日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが一時、前週末比0.020%高い1.025%に上昇（国債価格は下落）した。2012年4月以来、約12年ぶりの高水準。日銀が国債買い入れの減額や追加利上げなどの政策正常化に早期に踏み切るとの思惑から国内債を売る動きが広がっている。日銀の内田真一副総裁は27日、日銀が開いた国際会議で「デフレとゼロ金利制約との闘いの終焉（しゅうえん）は

【エルサレム=共同】パレスチナ自治区ガザ最南部ラファの北西部に26日夜、イスラエル軍の空爆があり、パレスチナ通信によると、女性や子どもを含む少なくとも40人が死亡した。一帯には避難民らが密集、多数のテントが張られており、火災も発生した。24日の国際司法裁判所（ICJ）によるラファ攻撃即時停止の仮処分（暫定措置）後も攻撃を続けており、国際社会からさらなる非難を招くのは必至だ。軍は空爆を認めた上で