「新しい資本主義」は岸田文雄政権の経済政策のキャッチコピーで、これまでの経済財政諮問会議に代わって、新しい資本主義実現会議がスタートしたようだ。 「新しい」とは何を意味するのか? もちろん、中身は新しくも何もない。「成長を実現し、それを分配する」ということにすぎない。これまで、すべての政権の成長戦略が成長を実現したことはないから、成長から分配という戦略であれば、成長が政策的な戦略では実現できないから、今回も何も起きるはずがない。 しかし、そんなわかりきったことをいまさら批判するほど私もヒマではない。問題は、キャッチコピーが、GDPと株価から「新しい」資本主義に変わったことだ。つまり、時代は、今までと違う資本主義を求めているということが、政治家にすら伝わってきた、ということであり、いよいよ社会は、資本主義から次の「新しい」時代に向かっている、向かいたいと思っている、ということを示しているので