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反応器や熱交換器などジャケット・シェルによる熱交換を行う設備は、定期的な洗浄を行う方が良いです。 購入したときには綺麗でしっかりを熱を授受でき、U値が出ている設備でも、30年40年と経っていくと性能は自ずと劣化していきます。 プロセス側は比較的短い頻度で清掃してリカバリーしますが、ユーティリティ側は結構雑に考えてしまい勝ち。 放置して漏れが出てから補修をして、何回か繰り返すとどうしようもなくなり更新。 設備のライフサイクルを考えるときに、寿命を短くしてしまいます。(本当なら60年70年と持たせられるかもしれないのに、30年40年で交換しないといけないという意味) ユーティリティ側の洗浄をすることで、設備を長持ちさせましょう。 分解洗浄 洗浄の基本は人の手作業です。 ジャケットやシェルのように設備の内側で、人の手も機械も届かないような場所は、分解することでようやく洗浄できます。 普通の機械な
正直なところ、最近仕事が暇です。 忙しくて残業だらけなのはもちろん駄目なのですが、残業規制など仕事量が減ってきた現代ならではの問題かもしれません。 効率的な仕事をして忙しかった時にも回せるスキルが身に付くと、仕事量が減ってきた時に途端に暇になるタイミングが出てきます。 そんな時に、定時ダッシュもしくは定時前ダッシュができれば良いのですが、そんな簡単にできない職場もあるでしょう。 化学プラントの機電系エンジニアが暇なときに何をすればいいか、考えてみました。 パトロール 手っ取り早く時間を潰すにはパトロールが最適です。 1回で1時間くらいは潰せるでしょう。 適当に配管や設備を見て、真剣な振りをしていれば大丈夫です。 メモ帳に書くふりをしたり、指差しをしてカウントをしていると、何かを検討しているように見えます。 現場にいる人・事務所にいる人どちらかも仕事をしているように見られます。 よほど時間を
逆止弁は、配管内の流体の逆流を防止する目的で使います。 ただし、逆止弁は過信しすぎてはいけません。 思想は会社によって差がありますが、こう考えてはいかがでしょうかという例を紹介します。 逆止弁のマイナス面の特徴 逆止弁のマイナス面の特徴を整理します。 使ってはいけないという意味ではありませんが、弱点はしっかり理解しましょう。 逆止弁は作動時間差がある 逆止弁は作動するまでに微妙な時間差があります。 例えば液体を流しているラインで、Aという物質を流していたとしましょう。 2次側に高圧のBという物質があって、本来は逆止弁に到達しないはずなのに、何らかの原因で逆止弁に向かって高圧のBが流れようとします。 このとき、Aは正規の向きに流れようとせず、Bに押される形になります。 当然、AとBは混じり合った状態になります。 逆止弁が作動するには、逆向きの圧力差が必要ですが、AとBが混じり出してから圧力勾
化学プラントの機電系エンジニアをしていると、目の前の仕事をこなすことでいっぱいにするこが可能です。 そして、世間の情報を入手せずに、浮いた存在に。 身の回りでもかなりそういう人がいます。 そうならないようにするためにも、製造業情報としての「ものづくり白書」を読んだ感想をまとめます。 2024年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)令和6年5月31日経済産業省,厚生労働省,文部科学省 https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2024/pdf/gaiyo.pdf プラント関係にだけ着目しています。 日本での製造が限界 今回の白書を見て、私が最初に思ったことです。 日本での製造は限界 表現はいろいろですが、全体を通じてそういうメッセージを感じます。 というのも、最近の私の業務でも業界を俯瞰する機会が増えてきて、実
最近体の調子が良くなく、ブログをサボりがちです。 今日は少し体調がいいので、閑話休題的な話題にします。 ゴルフ。 会社員にとって悩ましい問題の1つでしょう。 化学プラントのように僻地に勤務地がある場合、ゴルフを趣味にする人は少なくありません。 ゴルフをしないといけないのか?したら有利になるのか?について考えました。 なお、私は20年間全くゴルフをしていません。 必須ではない 結論から言うと、ゴルフは必須ではありません。 ゴルフをしている人が昇進するわけでもなければ、その逆もありません。 経営層などトップクラスであっても例外ではありません。 ゴルフは社会人にとって当然身に付けておくべきこと、という風に言われるかもしれませんが、そんなことはないでしょう。 人が少なくなっている現在では、なおさらですね。 私も周りの人から「ゴルフをしたらどう?」といっぱい声を掛けられましたが、その都度断ってきて、
化学プラントって怖いというイメージがありますよね。 私はそんなイメージすら持たずに化学プラントって何?美味しいの?という状態から就職したわけですが、世間一般には怖いというイメージを持っているようです。 プラントに関係するいろいろな人と接していると、みなさん確かに怖いという表現は使うものの、その意味するところは差があります。 ざっくり4つのパターンに分けましょう。 【外部】何をしているか分からないので怖い 世間一般のイメージとしての「化学プラント怖い」は、不気味・何をしているか分からないという感じでしょう。 隠れたところでコソコソ何かを作っている 何か問題があったら地域住民に影響を与える 平和そうに見える今でも、実は被害を与えているかもしれない テロなど物騒な話ともリンクされるイメージです。 日常で少し怪しげなにおいが出たり、工事で少し大きな音を出したりすると、即問い合わせを受けます。 下手
化学プラントの機電系エンジニアは、会社から一定の予算をもらって、設備投資を担当します。 高額の設備に対する設計をして購入をして工事をする。 この繰り返しだけを行っていると、感覚がバグってしまいます。 考え方が固まってしまい、その部署でなければ通用しない論理構成を繰り返していくうちに、社内でも浮いてしまうようになります。 10年も経てばこうなるので、早い人では30代前半~中盤にはこの状態になります。 私の周りでもそれなりに例がありますので、紹介しようと思います。 与えられた予算を使い切る 予算は与えられたら使うもの。 この考え方は決して間違ってはいません。ここには理由があります。 予算化を行うためには、機電系エンジニア目線ではかなり叩かれているように見えます。 予算着工までにとにかく削減案を求められる プラントの長期安定化のための投資ができない そもそも予算申請会議に参加できない こういう環
フレームアレスタ(逆火防止装置)は化学プラントの保安装置の超重要部品です。 危険物タンクに設置することが多いでしょう。 ここでフレームアレスタには設置向きがあると私は考えています。 付けてはいけない向きとして、上から下に向かって内部ガスが大気に放出される流れがあります。 この絵のパターンは基本的には誤りです。 その理由を解説します。 詰まるから 上の例のようにフレームアレスタを付けると良くないのは、詰まるからです。 純粋な溶媒など、汚れる要素がない場合は問題ないかも知れません。 ただし、そんな理想的な内容物となることは珍しく、何かしら固形分が混じってきます。 液体であっても同じです。 上の例だと、タンク内のガスが大気に漏れるときに、フレームアレスタが邪魔をしてしまって、フレームアレスタの上で溜まってしまうかも知れません。 フレームアレスタを付けて逆火防止をしても、ガスラインが詰まってしまっ
プラント設備の保全を長くやっていると、次のようなパターンを結構見かけます。 昔からこうやっていたから、変えなくていい! もっともらしく聞こえてしまう部分が多いのですが、その証拠となるデータは非常に乏しかったりします。 言葉通り、「昔からやっていた」という雑な考え方は珍しくありません。 これからのプラント保全を考えると、どうしてもそれでは限界があり、限界に向かう速度を緩和させることすらできないでしょう。 設備の保全計画を見直すことが大事ですが、そのためにはどういう思考が邪魔をしていて、どうやって取り除けばいいかを考えてみました。 一言で言うと、こんな感じでしょう。 現状維持に固執して、変えることが怖くなっている 怖い 保全計画を見直すときはたいてい、「怖い」という感情が出てきます。 特に、保全周期を伸ばす方向や、定期交換を辞める、というようなリスクを持つ側の変更は怖いですね。 逆にリスクを下
機電系エンジニアとして20年以上、化学プラントの製造課長と仕事をしてきましたが、いろいろな人が居ました。 製造課長の場合、いろいろな管理項目がある中で、何を重視するかは人によって強弱があります。 どういうパターンがあるか、まとめて見ました。 全力投球 昔の製造課長というと全力投球型が非常に多かったです。 運転も合理化も人員計画も設備保全も、ほぼすべてをカバーしていました。 入社してからずっと製造畑というよりは、むしろ研究出身者など別ルートの人の方が多いイメージです。 いっぱい勉強したのに、製造課でも相当勉強したはずです。残業も相当のはず。 主任などにも仕事を依頼するものの、課長自らが手を動かすタイプ。 現場にも良く出向き、DCSのデータを自分で直接見たり、部下の報告を聞きつつ自分でも確かめないと気が済まないという感じでしょうか。 当時は気になりませんでしたが、今になって考えると仕事が趣味・
化学プラントでは多くの配管をフランジ接続することは、とても都合がいいことです。 この時JIS10kフランジを使うのが、ごく当たり前となっています。 例外としてJIS20k以上の高圧のフランジがあります。 JIS10kより高い側は分かりやすくても、低い側は結構適当に考えてしまいます。 大は小を兼ねるの理論?で、JIS10kにしてしまうことも多いでしょう。 そんな小さな圧力の時に、どう考えるかをまとめました。 マンホールなど強度が必要な場所JIS5k JIS10kよりも小さなサイズとしてJIS5kがあります。 これは手っ取り早く効果がでます。 設計を初めから考える必要がなく、調達も製作も可能です。 マンホールなど重たい箇所では、重量削減目的でJIS5kにしますが、これは限界があります。 JIS5kでは一定の重たさが残るので、作業時のリスクとなるでしょう。 JIS5kよりも軽量化ができる明確な回
差圧式液面計は、液体の重力を受けるという特性上、設置方法を少し考えないといけません。 単にバルブを付けるかどうか、という話になりますがそれでも考えることはいくつかあります。 社内基準などで統一した考えで設計施工すればいいことですが、それでもどちらが絶対に正しいとも言い切れない問題を持っています。 差圧式液面計+バルブ 差圧式液面計はバルブとセットで付けることが良くあります。元弁などと呼んだりします。 このような感じで、タンク底部や底に近い側面部にノズルを出してバルブと差圧式液面計を付けます。 個人的にはこれで良いと思っていますが、バルブ無しというパターンも考えられます。 バルブの有無による違い 差圧式液面計に元弁を付ける場合と付けない場合を比べましょう。 元弁ありとなしの2ケースで、それぞれデメリットは以下の通りです。 元弁あり:ノズルの補強が必要 元弁なし:メンテナンスができない 元弁あ
化学プラントの設備設計をしていると、不純物についてそれなりに話題になります。 水・メタノールというような純粋な物質だけを取り扱うことはむしろレアで、何かしら混ざった物を取り扱う。だから、耐食性の評価もとても難しい。 こんな感じで、上司から教わったことがあります。 言っていることは正しいのですが、これだけだと受け取り方が変わってきます。 何か良く分からない難しいもので、自分には判断できないし、考えてもいけない分野なのだ・・・ 完全に尻込みをしてしまっていました。 実際、上司の立場に立ってみると、感覚的にはこんな感じです。 ベースの部分は文献を使って自分でも調べられるが、複雑な話になれば専門家に頼ればいいのだ!自己判断は危険! 若い時ほど自分だけの判断で、結果的に間違った判断になってしまいがちです。 上司としてはそこが気になるポイントなので、最終的な自己判断の前にどれだけの情報を集めるかが大事
先日X(旧twitter)で話題になったマシニングの安全システム改造の件、本ブログに興味のある方ならご存じのことでしょう。 マシニングという回転部のある機械のインターロックを、時間削減の点で省略するという改造になっています。 この是非はともかく、同じように改造に伴って改悪になることはかなり多いです。 そこを考察してみます。 トレードオフの関係 現在のような複雑なシステムでは、何かを変えると何かを犠牲にするというトレードオフの関係が非常に強いです。 この事実を認識していない人が、私の社内にもとても多いと思っています。 例えばインターロックは人の安全を確保するために非常に重要な仕組みですが、作業時間が長くなったり作業性が悪くなったりという課題が起こりえます。 プラント設備でも、耐食性を上げればコストと納期が問題になる、という例は山のようにあるでしょう。 ここを正しく認識することが、改善の基本に
プラント建設で何を最も大事にしますか? こう聞かれたら「安全」と答えるのが普通だと思います。 安全第一ですからね。 では、安全の次に重視するのは何でしょうか? これは立場によって変わってくると思います。 その違いを知っていると、コミュニケーションが取りやすくなるかもしれませんね。 工期 安全の次は工期が大事! この意見は、製造部や生産技術など現場に近い人ほど感じるはずです。 というのも、建設の後に自分たちの出番が回ってきて、目標数量を生産することがプロジェクトの最大目標となるからです。 工事の品質が多少悪くても、製品品質に影響がない範囲なら目を潰っても良いでしょう。 工事が終わって、現場が使っているうちに不具合を発見し、できる範囲で解決したりリスク回避を取ることも不可能ではありません。 建設レベルだと、責任の分担の問題で100%完了させないといけないという部分が目立ちます。 工期が遅れた結
GWが終わってしまいますね。 長期連休が明けた後にすぐにやる気が出る人は、相当少ないと思います。 できれば仕事のことなど考えたくないでしょう。 とはいえ、1日目さえ乗り切れば、2日目以降は何とかなってしまうもの。 連休明け1日目に行うことをイメージしておき、立ち上げをスムーズに行うと、連休最終日に嫌な気分にならないかも知れません。 会社生活20年で、いまだに連休最終日が嫌な気分になっています。立ち上げをイメージしたからといって解決するとは限りません。個人差があります。 連休中の設備不具合をすぐに調べる 連休中に設備の不具合が起きていないか、すぐに調べましょう。 といっても大したことはする必要がありません。 製造部に電話して確認するだけ。 担当プラントで、生産量の減少を伴う設備トラブルがあったか? ここだけを確認すれば良いです。 もし仮にこれが連休中に発生していたら、生産技術は必ず呼び出しを
流量計を適切に使うためには、配管長が必要となる場合が多いです。 種類によって変わり、必要な長さも変わるので、配管設計者としては混乱しそうになります。 ただでさえ狭いプラントで、必要なバルブ類やフィッティングを当てはめていくだけでも脳のリソースを使うのに、そこに計装エンジニアから 計装 直管長をちゃんと確保してくれないと困るよ!常識でしょ! という感じで責められます。(昔は結構言われました) 直管長を確保することについて、配管周りで考えることなどをまとめて見ました。 設計段階 直管長の悲劇を起こさないためには、設計段階が大事です。 P&IDに書いてしまう 流量計の直管長を確保するために絶対に行っておきたいことは、P&IDに直管長を書いてしまうということです。 これは効果抜群です。 配管のレイアウトを決める前の基礎資料であるP&IDに書いていたら、配管図作成段階でミスを防げます。 流量計の種類
ケーブル長さが足りません! 化学プラントの機電系エンジニア初心者が、必ずハマる罠といっても良いでしょう。 私も過去に当然経験があります。 機械分野だけを見ていたら駄目で、少し裾野を広げていく必要を感じる瞬間でしょう。 端子箱の向きが変わる モーターの端子箱にケーブルが届かないという問題は、設備の更新時に起こります。 例えば横型のポンプのモーターに動力ケーブルを接続する時に、端子箱の向きが新旧で変わったとしましょう。 モーターの端子箱の向きが変わるだけで、ケーブル長さが足りずに接続できないという問題が今回のお話です。 簡単な話です。 ところが結構見落とします。 防爆地域で使うケーブルだから、長さが足りない場合は一式引き直しを求められます。 もしくは高価なジャンクションボックスで繋ぐということですが、こういった単一の例に対しては実施しない方が良いでしょう。 端子箱の向きというあまりにも単純すぎ
GWということもあって、時間に余裕があり自分のことを振り返ることができそうです。 いつもは考えないことですが、これまで20年のキャリアで、いろいろな人から影響を受けてきたと思っています。 良い意味でも悪い意味でも。 そのトップ5を決めていこうと思います。 5人の中には後輩が1人もおらず、特定の後輩からの影響が少ないことはあまり良いことではない気がします。 1位 仕事が出来すぎる上司 第1位は仕事が出来すぎる上司です。 プレイヤーとして最強クラス。 課題の本質をつかみ、周りの人をとにかく巻き込み、関係者の立場を考えつつ、目標に向かって一直線に進む人。 最近はとても少なくなってきたタイプです。 この方に出会うまでは、仕事の仕方ということを根本的に考えることはありませんでした。 ただ何となく同じ仕事の仕方をしていればいい。他の方法を知らないし考えなくていい。 本気でそう思っていたはずです。 管理
バッチプラントで大活躍するグラスライニング装置。 これを製作しているメーカーに対するイメージは、化学工場では生産技術以外にも強い興味を持たれています。 生産技術の機械系エンジニアなら、今回の情報を口頭で説明できるだけで、かなり信頼感を持たれることでしょう。 10年~20年くらい過去の情報と今の情報をリンクさせていると、強いです。 神鋼環境ソリューション 神鋼環境ソリューションは日本でもっとも有名なグラスライニングメーカーです。 グラスライニング技術 | プロセス機器 | 神鋼環境ソリューション神鋼環境ソリューションは、上下水,産業用排水等の水処理システムや廃棄物処理システムに加え、トップメーカーであるグラスライニング製リアクターや冷却塔等多彩なメニューで最適なソリューションを提供します。www.kobelco-eco.co.jp 米国ファウドラー社と技術提携し、神戸製鋼所から分離独立して、
私は化学プラントの設計エンジニアとして、一応ベテランと言える世代になりました。 私の時もそうでしたが、今の設計エンジニアを見ていても、個人の成長速度や組織としての仕事の質が向上しないことをかなり不安に思っています。 当の本人たちの努力や取り組み方の問題も多々ありますが、それ以上に組織としての課題があります。 これを受け入れることができるかどうかは、設計エンジニアを目指す方は一度は考えておいた方が良いでしょう。 後になって後悔しても、その先が辛いかも・・・。 仕事の完成までの時間が長い 化学プラントの設計エンジニアの仕事は、世間一般の仕事から見ると長めでしょう。 短い仕事でも初めから終わりまで1~2年くらいは掛かります。 建設など大きなプロジェクトだと、さらに1年2年加わることもあるでしょう。 設計者にとってルーティン業務が2年掛からないと全体像が見えない、というのは結構しんどいと思います。
タンク底弁は通常のバルブと同じ感覚で設計すると失敗します。 特に近年は手動弁ではなく自動弁を直接設置することが普通なので、機械エンジニアの範囲内だけで決めれるわけではなく計装エンジニアと情報交換をしないといけません。 担当者が複数いれば見落としが起きるもの。 細かくチェックしましょう。 シリンダの向き タンク底弁はボール弁が一般的ですが、この自動作動機構としてエアーシリンダが必要となります。 ところが、何も考えずにボール弁を発注してしまうと、以下のようなミスが起こりえます。 シリンダの向きが流れ方向と平行なのか、垂直なのか、の違いです。 ライン中なら気になりにくい問題でも、タンク底弁だとそもそも取り付けができないという致命的な問題になります。 購入した後でシリンダの向きを変えられるなら心配いりません。 それが無理なら配管側で調整するための単管を足さないと、工事が進みません。 では、単に単管
化学プラントで使う金属配管では異径フランジを使うことがあります。 面間が小さいというメリットがあるので、積極的に使っていくと良いのですが、使いこなすにはちょっとしたコツが必要です。 異径フランジをご存じでない方はこの機会に活用をし、ご存じの方でもより上手に使えるようになると思います。 異径フランジ 異径フランジの形状を最初に確認しましょう。 異径レデューサ 異径フランジ 配管の口径を変えるための基本は異径レデューサです。 市販のレデューサとパイプをつなぎ合わせて完成。 一方で、異径フランジは大口径側のブラインドフランジに、小口径の配管用の穴を開けて、パイプをつなぎます。 面間が小さくなるので、レイアウトが厳しい場所で重宝します。 取替を前提とする 異径フランジは取り換えを前提としましょう。 というのも、腐食しやすいからです。 下向き縮小流れ:フランジ上部に溜まる 上向き・横向きの縮小流れ:
スラリーをポンプで送りだすというプロセスは、化学プラントでかなりあります。 本当にスラリー濃度が高い場合には、専用のポンプを使ってとにかく高圧で送り出せばいいのですが、バッチプラントの場合はそうもいきません。 専用ポンプ化してしまうと、他の製品に使えなくなるからです。 汎用性を持たせるために、スラリーでも非スラリーでも使えそうな一般的なポンプを使おうとします。 この時に怖いのは、ポンプ起動前です。 スラリーは沈む 基本的なことですが、スラリーは沈むと考えるべきです。 もちろん浮く側もありえるでしょうが、基本的には沈む。 物性だけを見ていると、粉体と液体が混じったものというだけの認識をしてしまいますが、置いていたら沈みます。 撹拌槽からポンプで送るというプロセスを考えたときにも、 撹拌槽はずっと撹拌し続ける ポンプに液満たしをする 液満たしが終わったら、すぐにポンプを起動する ポンプを起動し
遠心分離機は、化学プラントなどのプロセス系の工場でも使う設備です。 小さな物なら実験室に必ずあります。 その大型の設備で、化学プラントのように物の動きが見えない設備系では珍しい、とても動く設備です。 設備が安定運転している時でもそれなりに見えるのですが、もっと分かりやすいのが異常振動を起こしたとき。 これをプラントオペレータは嫌がります。 異常振動を起こさないためには、回転数を上げ過ぎないことが大事です。 でも、回転数を上げることで起こることは、それだけではありません。 メリットデメリットをしっかり考えたうえで、回転数を設定しましょう。 メリット 遠心分離機の回転数を上げるメリットを考えましょう。 濾過速度が上がる 回転数を上げれば濾過速度が上がります。 早く濾過を終わらせることができます。 回転数が上がる → 遠心力が上がる → 濾過圧力が上がる → 濾過速度が上がる という関係です。
水封式ポンプは、設備を真空状態にするための基本的な設備です。 水を使った真空装置ですが、その水の扱い方が大きく2パターンあります。 水(ここでは封液といいます)を循環させるか、させないか。 その違いをかんたんに解説します。 循環なし 循環なしの真空ポンプはシンプルな構成です。 ガスを吸わせる真空ポンプにシール水を注入し、ガスとシール水が一緒に排出されます 気液分離槽でガスと水を物理的に分離し、水はそのまま排水へ流します。 封液の循環がないワンパスの方法のメリットは以下の通りです。 粉体がポンプで詰まる可能性が少ない 常に一定の、冷たい温度で運転でき、真空性能が高い ガスが水に希釈されて、腐食性のある液体となっても、設備へのダメージが少ない シンプルですが最近では採用する例が少なくなっています。 循環あり 封液を循環するタイプを紹介しましょう。 ガスと水を真空ポンプに入れる部分と気液分離槽の
化学プラントの機電系エンジニアは、社内で競争相手が少ないです。 特に私の世代でもある氷河期世代は。 会社のキャリアを考えたとき、いろいろと有利だろうということは周りの人を見ていても感じます。 競争相手が少ないことの背景にある要素を考えてみました。 私のキャリアの話です。あらためて考えると運がよかったと思っています。 就職活動当時に意識を十分にしていたわけではないですが、それなりに考えたことが今になって形になっている感じです。 競争相手が少ない背景 私にとって化学プラントの機電系エンジニアは競争相手が少ないです。 その背景を考えてみましょう。 氷河期世代 氷河期世代である私は、そもそも競争相手が少ない環境にあります。 化学プラントの機電系エンジニアは常時人が足りていないようなものなので、氷河期の頃でも募集はありました。 応募する人はやはり少なく、ほぼ無条件で採用されたのでは?とも思っています
プラントエンジニアに関する仕事をしていて、1つ疑問に思ったことがあります。 「熱力学って必要ですか?」 機械系の4力学の中でも、熱力学は流体力学に次いでプラントエンジニアリングで必要だと分かりやすい分野です。 しかし、実際には熱力学ではなく伝熱力学を使うことが多いです。 熱力学自身はほとんど使わないでしょう。 材料力学や機械力学の方が出番は多いです。 熱力学の知識があれば、当然有利です。熱力学の知識自体よりも、その知識を修めるだけの素養があれば、会社に入って伝熱力学も使えるレベルになる速度が速いという点で有利です。 熱力学の知識が無くても、現場で経験してそこで勉強していけば、自ずと身に付きます。熱力学の知識がかえって邪魔をすることもあるので、実はなくても良いのでは?と思うことがあります。 熱力学の法則? 熱力学といえば第0・第1・第2からなる3つの法則が有名です。 工業仕事とかエントロピー
同期会では当然出てくる話題に、あの人は今何している?という鉄板ネタがあります。 頻繁に同期会をする関係であればこの話題はしないでしょうが、頻度が少ない場合や別の事業所から来た人との会では、必ず出てくる話題です。 この話題が出ると、いろいろなことを感じます。 同期会は、自分が知らない世界を知れるチャンスです。個人的には積極的に参加する方が良いでしょう。 仕事に関係なくても人生勉強になる要素があったりします。 情報量が違う 同期の間での情報量が相当違います。 私のように連絡網の末端に居る人は、ほとんど情報が無いと言っても良いでしょう。 年が経つほど、他人のキャリアを正確に覚えている人は少ないのですが、ゼロかゼロでないかという世界で情報量が違います。 積極的に情報を集めるコミュニケーション力の高い人は、社内でゼロとは言いませんが、あまり多くはありません。 SNSで繋がるというのも長くは続きません
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