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世界禁煙デー
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Nanoporeシーケンサーは、DNAを一分子ずつ小さな穴(nanopore)を通し、AGCTの塩基が通る際の電流変化の違いを利用してDNAの塩基配列を解読しようとする、次次世代(?)のシーケンサーです。DNAを断片化して大規模並列に解読する、いわゆる「次世代シーケンサー」に比べると、配列解読の方法はとても直感的でわかりやすい。いよいよDNAを一本ずつ読む夢に見た時代が到来した、という感じでしょうか。 さらには、Nanoporeシーケンサーの中でも現在最も小さなMinIONは、USBでPCにつながる「お手元シーケンサー」であるという驚くべき特徴もあります。初めにその話を聞いたことがある人は、「そんなデバイスで本当にシーケンスができるのか?」と疑ったことだと思います(私は疑いました)。それが、3年くらい前から実際に研究者によって使われるようになり、現在では(多分)それなりに多くの人が使ってい
最近ふと思ったことを書いてみます。 私はここ数年「システム生物学(システムバイオロジー・システムズバイオロジー・Systems Biology)」をやっていることになっています(自分ではそう言っています)。「システム生物学ってなんじゃい?」という疑問を抱きながら。そもそも私は分子生物学畑の出身です。ですが、その当時には「分子生物学」とは何かを意識せずにやってきました。ある教科書には「大腸菌を道具として使うのが分子生物学である」と書いてありました。しかし、これは分子生物学的の研究手法を表しているに過ぎません(今は大腸菌がなくても出来そうですし)。これが正しいとすると、分子生物学は研究手法によって定義される学問分野だということになります。 ところが最近、実際にシステム生物学という研究指向で研究をやり続けていて、逆に分子生物学のパラダイムがわかってきた気がしました。それは結局のところ、「ある生命
出芽酵母と分裂酵母の基本知識 2011-04-28 (1,338)大腸菌の形質転換ではヒートショックも後培養もいらない(こともある) 2017-11-11 (742)ナノポアシーケンサーMinIONインプレッション 2018-02-15 (657)論文の図とレジェンドに見る悪しき伝統 2012-01-24 (575)シリーズ過剰発現・第1回「過剰発現とは?」 2020-06-05 (224)シリーズ過剰発現・第3回「過剰発現を起こす3つの方法 」 2020-06-07 (204)岐路に立つ酵母の栄養要求性マーカー 2015-04-15 (163)微生物実験でのイエローチップの(驚くべき)使い方 2018-11-14 (158)シリーズ過剰発現・第5回「過剰発現に用いられるプロモーター」 2020-06-08 (145)エクセルのグラフ機能で電気泳動のバンドサイズを評価する 2015-02-
最近、マイクロアレイを使った遺伝子発現差解析をやりました。解析自体は受託解析なのでこちらはRNAサンプルを準備しただけです。時間はかかりましたがきれいなデータが帰ってきました。 ただこの時に気になったのは、マイクロアレイというのはできてからかなり時間がたっていて、今やRNAseqという新しい技術ができ、すでに「時代遅れの」技術なのではないかという懸念でした。 確かに酵母の国際学会に行っても、次世代シーケンサーを使った解析が花盛り。一昔前にはアレイを使った解析をよく聴きましたが、今ではほとんど聴きません。もちろんやっていない訳ではなくて、花形の技術ではないので、それを全面に押し出した発表がないだけかもしれません。当たり前すぎて静かにデータを出しているということかもしれません。 私が愛読している海外の研究者のブログにも、「ときどき日本の研究者ブログでいまだにマイクロアレイをしてる人がいてびっく
TwitterでMendeleyのことについて盛り上がったのでちょっと書いてみます。 まず、Mendeleyが革命的だということは、このWIRED NEWSの記事を読んでもらえると分かると思います。 どうです?革命感がひしひしと伝わってくるでしょう。・・・実際に何ができるかは読んでもよくわからないのですけれど。Mendeleyは、非常に簡単にいうと無料の文献整理ソフトです。EndNoteを使ったことがある人なら、それと同じことができるソフト、しかもタダです。 余談ですが、私はこれまで「さあ(久しぶりに)論文を書き始めるぞ!」と思ってEndNoteを立ち上げようとしたら、OSのバージョンが新しくなっていてひらかなくなってまた高額の新しいバージョンのEndNoteを買わなければならない、それがしかもラボメンバー皆で・・・と何度も苦しめられてきました。ただこのEndNoteやっぱり便利、というか
昨日、とある和製英文誌の実質上のEditor-in-chiefをされている方に話を聞く機会があった。 そのジャーナルは、インパクトファクターが4点台後半、和製英文誌としては、非常に高いインパクトファクターを維持している。鳴り物入りで出版が始まった某国内最大級の学会が発行する英文誌の凋落と比べると目を見張るものがある。 彼が考えるその「秘訣」は、投稿された論文に対して、特に日本人が行ったレビューと日本人エディターのコメントの「英語表現の校正」なのだそうだ。 日本人の英語表現は、特にリジェクトの時に非常にキツい表現になりやすいらしい。また、自分自身のレビューコメントの英語がひどいのに、「この論文の英語はひどい」とコメントするレビューアもいるらしい。そういう英語を一つずつ手直しをして、たとえリジェクトされても、「正当に評価された」と著者に思われる努力をしているらしい。そうする事でこの論文誌に世界
1人で独自の「システムバイオロジー」を作り上げた、Uri Alonという人物がいる。私が知っている彼のもっとも大きな業績は、ネットワークモティーフとフィードフォワードループの役割なのだが、もちろんそれにとどまらない。 ほぼ彼の行った仕事だけからなる「An Introduction to Systems Biology -Design Principles of Biological Systems」という教科書がある。邦訳で「システム生物学入門 -生物回路の設計原理-」というタイトルで出版されており、私も大学院の講義の教科書として使っている。 私のような生物学出身のものにとっては数学がかなり厳しい、Uri Alonの作り上げたSystems Biologyであり俯瞰性はない、といった、問題(?)はあるものの、「生物回路の基本原理」を体系的に身につけるにはこの上ない教科書であろう。ウェブの検
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