北海道の障害者グループホームで、結婚や同棲を希望する知的障害者16人が運営法人から求められ、不妊手術や処置を受けていたという問題が昨年、明らかになった。だが、全国には周囲の反対や重い障害があっても結婚した当事者カップルたちがいる。どうやって暮らしているのか。いろいろ大丈夫なのか。訪ねてみると、それぞれの事情と決断があった。(共同通信=市川亨、沢田和樹) ※この記事は、記者が音声でも解説しています。共同通信Podcast「きくリポ」をお聞きください。 https://omny.fm/shows/news-2/29 ▽言えなかった「結婚したい」 名古屋市の度會(わたらい)俊介さんと菊代さん夫婦は、お互い62歳で昨年秋に結婚した。障害者手帳(療育手帳)の4段階の等級で俊介さんは4番目(軽度)、菊代さんは3番目(中度)だ。 2人が知人を通じて知り合ったのは、30年ほど前のこと。菊代さんが「優しくて