鳥取県智頭(ちづ)町は移住や交流人口を増やすため、「自然なお産の里」づくりに乗り出す。森林が町の93%を占める環境を生かし、助産師を町に招き県内外の妊婦が安心して自然分娩に臨める拠点をつくる。地方版総合戦略に盛り込み、2年後のスタートを目指す。同町は鳥取東部の岡山県境に位置する人口約7千人の町。夏をめどに、自然なお産を支援している岡野真規代氏ら助産師3人が同町に移住して拠点づくりを始める。古民
◇まき割りで鍛え、自然に 分娩制限施設、予約に苦労も コン、カコーン−−。うっそうと木が生い茂る庭に、まき割りの音が響く。おのを握るのは、大きなおなかを抱えた妊婦たちだ。 愛知県岡崎市の産院「吉村医院」では、妊婦がまき割りや井戸水くみといった「作業」に汗を流す。お昼には江戸時代に建てられた古民家で、まきで炊いたご飯をほおばる。 吉村医院は「本当の自然なお産」を実践している。帝王切開や、赤ちゃんを産道から引き出す吸引分娩(ぶんべん)などの医療行為をできるだけ行わず、母子の力でお産をやり遂げることを目指す。そのために、妊婦の体作りを重視する。妊娠中は「作業」のほか、自宅で毎日2〜3時間歩き、スクワットを200〜300回続けるよう指導する。 体力と気力を培い、和食に徹した食生活で臨んだお産では、「赤ちゃんがつるっと生まれてくる」という。田中寧子副院長は「妊娠中の取り組みがあるからできる、計画的な
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