タイムトラベルは空想の産物のように聞こえるかもしれないが、実現可能だと考える科学者もいる。BBC番組「ホライズン」は、サイエンスフィクションの定番を現実にするための、特に有望なアイデアをいくつか紹介する。」
シカゴ大学の科学者たちが、”量子超化学 (Quantum Superchemistry) “と呼ばれる現象の最初の証拠を発見した。これは、反応中の原子や分子がすべて同じ量子状態にある特殊な化学反応であり、化学反応をスピードアップし、科学者に化学反応の制御を可能にし、量子コンピューティングに革命をもたらす可能性がある。この現象には理論的な裏付けがあったが、その実現可能性を証明することはこれまで困難だった。 量子スケールでは、あらゆる種類の不気味な振る舞いが現れる。原子は一度に複数の状態で存在することができ、もつれ合うことで、どんな距離でも瞬時に情報を共有することができる。科学者たちは、より強力なコンピューティングや通信システム、その他のテクノロジーのために、これらの現象を利用しようとしている。 研究チームは、いわゆる物質の第5の状態であるボース=アインシュタイン凝縮状態の原子や分子を使った。
韓国の研究チームが発表した「室温かつ常圧で超伝導状態になる物質・LK-99」については、発表当初から世界中の研究者から注目が集まり、複数の研究機関が再現実験を実施しました。最終的に、LK-99は超伝導体ではないことが明らかになっているのですが、そのプロセスを科学誌のNatureが解説しています。 LK-99 isn’t a superconductor — how science sleuths solved the mystery https://www.nature.com/articles/d41586-023-02585-7 事の発端となったのは、韓国・ソウルのスタートアップであるQuantum Energy Research Centreで働く研究者グループが発表した、「LK-99は少なくとも127度までの温度で超伝導体である」とする研究論文にあります。これまで超伝導体を生み出す
サイエンス「LK99、2週間で名声が急落」···常温超伝導体懐疑論に重き(朝鮮日報・朝鮮語) 国際学術誌サイエンスが常温·常圧超伝導現象を具現したという韓国のLK99に対して「2週間ぶりにオンライン上で名声が急落した」と評価した。LK99の超伝導体研究に対する懐疑的な見解を含むもので、最近ネイチャーもLK99に対する科学界懐疑論を提起したのに続き、LK99に対する学界の疑問がますます大きくなっているのだ。 サイエンスは8日(現地時間)、「常温超伝導体の短くて華麗な人生」というタイトルの短い論評を出し、「現在まで『LK99の超伝導性』を保障できる根拠がない」という専門家たちの分析結果を総合した。加えて「依然として高温超伝導体理論がないため、この物質が超伝導体になれないと確実に言える方法はない」と話した。総合すればLK99が超伝導体ではないと確実に断定することはできないが、LK99が確実な常温
Image:Hyun-Tak Kim (CC BY 4.0) 7月22日に韓国の量子エネルギー研究所の研究チームがプレプリント論文サイトのarXivに発表した「LK-99」と呼ばれる素材は、常温環境で超伝導の性質を示すとのことで、X(Twitter)やTikTokなどで瞬く間に話題になった。 超伝導とは金属や化合物などの物質の電気抵抗がゼロになる状態のことを指し、これが常温で実現できるとなれば、電気抵抗による損失がなくなることで、超高効率な電気機器や核融合炉のような技術の実用化の可能性が一気に高まる。わかりやすいところでは、発電所から変電所を経て各家庭に電気を届ける電線での電力損失がなくなり、電気代がもっと安くなるはずだ。 しかし超伝導は通常、伝導電子がより散乱しやすくなる、極度な低温と極端な高圧環境下で発生する現象だ。その低温環境を用意し、維持するのには非常に手間がかかる。そのため、いま
2023年7月、韓国・高麗大学量子エネルギー研究センターの研究チームが発表した「常温・常圧で超伝導を実現する物質」についての論文は大きなセンセーションを巻き起こしました。しかし、各所で行われている再現実験はなかなかうまくいかず、科学ライターのダン・ガリスト氏は科学誌Natureで、「研究者らは懐疑的に見ている」と述べています。 Claimed superconductor LK-99 is an online sensation — but replication efforts fall short https://doi.org/10.1038/d41586-023-02481-0 量子エネルギー研究センターの発表は「常温常圧超伝導」でしたが、記事作成時点で同様に常温常圧での超伝導を再現できたグループはなく、たとえば中国・東南大学の研究チームは110K(およそマイナス163度)での超伝
ネイチャーに続きサイエンスも国内研究陣が常温·常圧超伝導体だと主張する「LK99」に対して懐疑的な見解を伝えた。 LK99合成に乗り出した多くの研究陣が超伝導性を確認できなかったという実験結果を出す中で、両大学術誌がいずれもLK99に対して否定的な立場を示したのだ。 サイエンスは8日(現地時間)、オンラインに掲載した記事で「LK99の短くて華やかな人生(The short、spectacular life)が2週間ぶりに墜落している」と伝えた。 サイエンスは7月22日、論文事前公開サイトであるアーカイブ(arXiv)にLK99に対する論文が公開され始まった2週間の騒動を整理した。 LK99は科学的な検証に先立ってオンラインで話題になり口コミで先に乗った。 プリンストン大学で物理学学士号を受けたのが学歴の全てである小さなコーヒー会社役員がソーシャルメディアに載せた「今日私の人生で最も大きな物
ソウルに本拠を置く研究所が常温超電導体「LK-99」を発見したと主張する論文を先月発表した後、超電導体と関連があると見なされて急騰していた韓国株の銘柄は、米国の大学研究センターがこの主張に反論したことから前日に続き9日も急落している。 米メリーランド大学凝縮物質理論センターは8日、X(旧ツイッター)に「非常に悲しいことだが、われわれはゲームは終わったと考えている。LK-99は超電導体ではない」と投稿。 その後、同センターの所長が実験データに基づいて自分はこの結論に達したと説明した。 9日の韓国株式市場で、超電導体に使われるワイヤを製造するソナム(SuNAM)は一時21%下落。前日は値幅制限いっぱいの30%安を付けていた。トクソンとモビースも同様に続落した。
Superconductivity scandal: the inside story of deception in a rising star's physics lab
将来的に全職業の80%がAIの影響を受けるとの研究結果が示されているほか、すでにイラストレーターやゲーム開発者がAIに仕事や仕事のやりがいを奪われたと訴えており、今後はより専門性の高い分野でもAIの活用が重要なスキルになってくると予想されます。ウィスコンシン大学マディソン校の教授らが、OpenAIの対話型AI・ChatGPTを使った材料工学の研究で大きな成果を上げたことを報告しました。 ChatGPT makes materials research much more efficient https://engineering.wisc.edu/news/chatgpt-makes-materials-research-much-more-efficient/ 「AIは、非常に複雑で時間のかかるタスクをどんどん支援できるようになってきています」と語るのは、ウィスコンシン大学マディソン校の
「土着の科学」の危険性 ──科学を「脱植民地化」し、「西洋的」とされる科学と同様に、土着の伝統的知恵を推奨しようとする考えも、あなたは批判していますね。 先住の人々が科学に貢献したという話を、私は聞いたことがありません。西洋の薬局に並んでいる薬の少なくとも三分の一は植物由来で、その一部は原住民によって発見されたものです。キニーネはアンデス原産の低木由来、アスピリンはヤナギが用いられています。 これらの経験的な発見は、科学と協働可能でしょう。しかし、科学と伝統的知恵の間には大きな違いがあります。科学は方法論、ある事柄が正しいか否か知るための方法に基づいています。伝統的な知恵のほうは、仮説、証明、公表などに基づいてはいません。 そもそも、「西洋的な科学」などというものはありません。科学は300年前のヨーロッパから、現代のようなかたちへと発展してきたように見えます。しかし、こんにちの科学は世界中
ジェリー・A・コイン 進化生物学者、米シカゴ大学生態学・進化学部名誉教授。著書に『進化のなぜを解明する』(日経BP刊)、『信仰 vs 事実 なぜ科学と宗教は相入れないのか』(未邦訳)など Photo: altmodern / Getty Images 米国の生物学者で進化論の大家、ジェリー・コインは愛してやまないショウジョウバエの研究と同時に、人類の分析も厭わず進めている。彼は戦う無神論者であり、中道左派であり、この数年は創造論者たち、新創造論者たちと闘ってきた。しかしいま、コインが危惧しているのは、自らの陣営であった進歩主義者たちの“エセ科学”的な姿勢である。 【続きを読む】「人間の差異は環境だけに由来するという考えは、ばかげています」 ──ダーウィン主義の生物学者のあなたは、宗教右派と論争してきました。しかし、左派に対して警鐘を鳴らすようになったのはなぜでしょうか? もともとの私の論敵
ここ数年、「文系」がやたらと軽く扱われ、「理系」こそが未来を担う人材だと言われるようになった。 なんなら、「文系学部不要論」が出てくるくらいだ。 統計を見てみても、高校で理系を選ぶのは22%に対し、文系は46%。 大学に入り学士ともなると、理工農系は21%、人社系が55%と、その偏りはさらに大きくなる。*1 だから、「理系を増やそう」というのは、当然の流れかもしれない。 ただ正直なところ、日本で理系を増やすって、かなりむずかしいんじゃないかなぁ……とも思う。 だって日本人の国民性って、「科学的思考」と、致命的に相性が悪いから。 科学=理論をみんなで検証して真実に近づけること まず、『LIFE SCIENCE』という本のなかで紹介されている、「科学とは」「科学的思考とは」の部分を抜粋して紹介したい。 科学は何かというと、仮説(理論)をどんどんよいものにして、真実に近づける営みです。(……)
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もう10年近く前になるけれど、「すいえんさー」というNHK教育の番組が面白くて。特に衝撃的だったのは、大学対決。私が初めて大学対決を見たのは、京都大学との対決だった。A4の紙で作った物体の滞空時間を競うという競技。京大の学生は博学さと理論知を発揮して、様々な形の物体を作った。かたや。 アイドルグループのすイエんサーガールは、中学高校生の女の子たち。飛行体の知識も理論もなく、流体力学ももちろん知らなかった。理論からいけない彼女たちは、ともかく紙を色々折っては、落としてみた。すると意外なことに、無加工のA4の紙が一番滞空時間が長くなることに気がついた。 ただし無加工の紙は、ものすごく早く落ちることもあった。彼女らは、滞空時間が長い時と短い時の違いを観察した。滞空時間が長い時は横にシーソーのように揺れて徐々に落ちるのだけれど、早く落ちるときは揺れ過ぎて紙が縦になり、一気にまっすぐ落下するのが原因
アルゼンチン・サンタフェにある農業バイオテクノロジー企業のラボの研究者ら(2020年10月15日撮影、資料写真)。(c)Marcelo MANERA / AFP 【2月13日 AFP】国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)は、世界的に科学の分野で女性が依然として深刻な性差別に直面していることを示す報告書を発表した。男女平等に関しては、一部の欧米の富裕国は貧困国に大きく後れを取っている。 ユネスコは10日、4月に全編が発表される「サイエンス・レポート(Science Report)」の抜粋を公開した。それによると、技術革新の最中にある分野の大半で技能が不足しているにもかかわらず、女性は工学系の学位取得者の28%、コンピューターサイエンスと情報科学では40%にとどまっている。 また、主に富裕国が占める経済協力開発機構(OECD)の加盟国は、工学系の学位取得者に占める女性の割合が世界平均
2023.11.16 プロンプトの向こう側は表現可能か——『IDEA ——2台のアンドロイドによる愛と死、存在をめぐる対話』レポート
理化学研究所(理研)数理創造プログラムの横倉祐貴上級研究員らの共同研究チームは、量子力学[1]と一般相対性理論[2]を用いて、蒸発するブラックホールの内部を理論的に記述しました。 本研究成果は、ブラックホールの正体に迫るものであり、遠い未来、情報[1]を蓄えるデバイスとしてブラックホールを活用する「ブラックホール工学」の基礎理論になると期待できます。 近年の観測により、ブラックホールの周辺のことについては徐々に分かってきましたが、その内部については、極めて強い重力によって信号が外にほとんど出てこられないため、何も分かっていません。また、ブラックホールは「ホーキング輻射[3]」によって蒸発することが理論的に示されており、内部にあった物質の持つ情報が蒸発後にどうなってしまうのかは、現代物理学における大きな未解決問題の一つです。 今回、共同研究チームは、ブラックホールの形成段階から蒸発の効果を直
「宇宙はまるい」説が浮上!宇宙理論が根本からひっくり返るかも2019.11.19 17:00562,823 Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US [原文] ( R.Mitsubori ) 地球も昔はまるくなかった。 ある科学者グループが、消滅した衛星のデータを分析していたんですが、そのなかで「もしかして、宇宙ってまるいんじゃない?」という説が出てきました。もしそうなら、ちょっとヤバいことになるかも、と彼らは最新の論文に詳細を記しています。 現在、宇宙の年齢やサイズ、進化の過程などにまつわる定説はいくつもありますが、それを構築する前提になっているのが、「宇宙は平面時空」と考え。しかし最新の論文では「人工衛星プランクが収集したデータは、宇宙がまるいと考えた方がつじつまが合う」と何度も繰り返されています。 (ちなみに、プランクは「宇宙マイクロ波背景放射」を観測する機能を
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