ことし2月、国産の大型ロケットとして30年ぶりに開発された新型ロケット「H3」が打ち上げに成功。日本の宇宙開発の新時代に向けて大きな一歩となった。 これまで2000億円以上の国費を投じた巨大プロジェクト。しかし、その道のりは長く厳しいものだった。 打ち上げは延期に次ぐ延期。当初の予定から2年遅れてようやくたどりついた去年3月の初号機打ち上げは、2段エンジンに着火せずに指令破壊。 痛恨の初号機打ち上げ失敗から、2号機の打ち上げ成功までの348日に密着した。 (科学文化部記者 平田瑞季)
遂に成功!新型H3ロケットの打ち上げを間近で体感 H2Aに続く日本の基幹ロケットとして、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業などが開発した新型「H3」ロケット。10年の開発の末、2024年2月17日に2号機の打ち上げが成功しました。発射地点から約60mの近距離で撮影した迫力ある打ち上げを体感してください。 H2Aに続く日本の基幹ロケットとして、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業などが開発した新型「H3」ロケット。10年の開発の末、2024年2月17日に2号機の打ち上げが成功しました。発射地点から約60mの近距離で撮影した迫力ある打ち上げを体感してください。 関連するVR VRの視聴方法 画面の右上にある十字ボタンで画面を動かせます。 画面の下にあるツールバーで再生・停止などできます。 動画が途中で止まったりするときは、ツールバー右端にある「4K」ボタンで画質を落としてみて
ことし3月7日、 日本の新たな主力ロケット「H3」が打ち上げに失敗した。 2年の計画延長の末に臨んだ待望の打ち上げ。 (参考記事新型国産ロケット「H3」打ち上げへ) ところが、“初の打ち上げ”は、発射0.4秒前に中止。 (参考記事新型ロケット「H3」打ち上げは仕切り直し) そして、総力を挙げた原因究明を経て挑んだ“再打ち上げ”は「指令破壊」。 改めて突きつけられたのは、新しいロケットを打ち上げることの難しさだった。 私たちは3年近く、鹿児島県の種子島宇宙センターなどで開発現場を取材してきた。 打ち上げ中止と打ち上げ失敗。 その前後、現場では何が起きていたのか、全容を報告する。 (この内容の一部は6月29日放送の「コズミックフロント」でもお伝えする予定です) 「H3」は、現在の主力ロケット「H2A」の後継機としてJAXAと三菱重工業が開発を進めている。 全長は国内最大の63メートルで、宇宙に
火星に到着したMMX探査機の想像図(Credit: JAXA)宇宙航空研究開発機構(JAXA)と日本放送協会(NHK)は、宇宙空間で撮影可能な4K・8Kのスーパーハイビジョンカメラを共同開発し、現在進められている「火星衛星探査計画(MMX:Mars Moons eXploration)」の探査機に搭載することを発表しました。 この試みは、史上初の火星および火星の衛星を間近から8K撮影に挑み、探査機の飛行データと映像を組み合わせることで火星圏探査の様子を超高精細映像で再現するというものです。 JAXAはMMXの探査機を2024年9月に打ち上げ、2025年8月に火星圏(火星とその周辺)へ到着させることを予定しています。MMXでは「はやぶさ」「はやぶさ2」で培われた技術が活かされており、火星圏到着後は探査機をフォボス表面に着陸させ、サンプルの採取などを実施します。また、サンプル採取が完了した探査
ことし2月22日、小惑星「リュウグウ」への着陸を成功させた探査機「はやぶさ2」。 着陸の瞬間に打ち込んだ弾丸で、砕けた岩石が舞い上がる世界初の映像の撮影にも成功。生命の起源と宇宙の成り立ちの謎に迫るため目標としていた岩石の採取に成功したとみられています。 ほぼ完璧だった着陸ミッション。 しかし、その裏では一時中止が検討されたといいます。 いったい何があったのか。そしてどう困難を乗り越えたのか。 2人のキーパーソンがNHKのインタビューに答え、その舞台裏を語りました。(科学文化部記者 鈴木有 春野一彦)
小惑星「リュウグウ」への着陸に成功した探査機「はやぶさ2」についてJAXA=宇宙航空研究開発機構は、次は小惑星の内部を調べるため、上空から金属の塊を撃ち込んでクレーター状の穴をつくる世界初の試みを来月5日に実施する、と発表しました。 JAXAは18日、次のミッションの詳細を発表し、小惑星の内部を調べるため、上空から金属の塊を撃ち込みクレーター状の穴をつくる世界初の取り組みを来月5日に実施する、と発表しました。 計画でははやぶさ2は高度500メートル付近で金属の塊を発射する「インパクタ」と呼ばれる装置を分離、「インパクタ」は降下して高度300メートルから200メートルの間で金属の塊を秒速2キロの高速で発射し、小惑星表面にクレーター状の穴をつくります。 はやぶさ2はこの間、「インパクタ」の破片や飛び散る岩石にあたって機体を損傷しないよう、小惑星の裏側に移動します。 JAXAでは、穴をつくったあ
JAXAの津田雄一プロジェクトマネージャは、22日午前11時からの記者会見で、「本日、人類の手が新しい小さな星に届きました」と述べました。 津田雄一プロジェクトマネージャは、「もともと10月に着地を予定していましたが、その後、着陸を延期することになり、ご心配をおかけしましたが、この4か月間、計画を万全にして着陸した。結果としてベストの状態で思いどおりの着陸ができたと思います」と話しました。 JAXAは会見で、「はやぶさ2をリュウグウにタッチダウンさせ、リュウグウの試料を採取する運用を実施しました。はやぶさ2から送られてきたデータを確認した結果、サンプル採取のための弾丸の発射を含む、タッチダウンのための作業が予定どおり実施されたことが確認できました。はやぶさ2の状態は正常であり、リュウグウへのタッチダウンを成功させることができた」と話しました。 JAXAは会見で、「感想を一言、言うと、非常に
民間企業や大学などが開発した7基の小型衛星が搭載された日本のロケット「イプシロン」の4号機が、18日午前9時50分、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられました。最も大きな衛星は打ち上げから51分後に分離され、軌道に投入される予定です。 ロケットは1段目や2段目を切り離して上昇を続けたあと、打ち上げからおよそ51分後に高度514キロで、最も大きな衛星を分離し、その後、6基の衛星を順番に軌道に投入する計画です。 「イプシロン」は、活用が広がる小型の人工衛星を低コストで打ち上げることを目標に、JAXA=宇宙航空研究開発機構が開発し、6年前に初号機が打ち上げられた小型ロケットです。 4号機は、全長26メートル、打ち上げにかかる費用はおよそ55億円で、民生品を活用した通信装置やカメラなどが宇宙空間で使えるか実験するための衛星や、ベンチャー企業が企画した人工的に流れ星を作り出す衛星など、合わ
小惑星「リュウグウ」の地表を鮮明に捉えた写真。日本の探査機「はやぶさ2」から分離され、着陸に成功した探査ロボットが撮影しました。22日夜に入ってきたばかりの写真から何が分かるのか、専門家に分析してもらいました。(V:約3分半/データ放送ではご覧になれません)
世界で初めて小惑星内部の岩石の採取に成功したとみられる日本の探査機「はやぶさ2」。岩石を格納したカプセルが、日本時間の2020年12月6日午前2時28分すぎ、地球に帰還しました。はたしてカプセルの中に、生命の起源に迫るヒントは含まれているのか。そして「はやぶさ2」本体は、次の小惑星の探査に向けて再び地球を離れています。 「新しい科学がスタートする」 小惑星「リュウグウ」の砂が入ったとみられるカプセルの地球帰還に成功した「はやぶさ2」。記者会見で津田雄一プロジェクトマネージャは「新しい科学がここからスタートする」と述べました。「太陽系の成り立ち」や「生命の起源」をめぐり、新たな発見につながるか、今後の分析が注目されます。 JAXA会見「カプセルは完全な状態」快挙には町工場も貢献 「はやぶさ2」から切り離され、オーストラリアに着地した、小惑星「リュウグウ」の砂が入っているとみられるカプセルは、
番組の冒頭は、HAKUTOが撮影した月面の映像からスタートだ! …と、思っておりましたが、残念ながら実際にはそうはいきませんでした。人類初の月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」。番組は、このレースに参加する日本チームHAKUTOの密着ドキュメンタリーです。 レースのルールは、“探査機を月に送り込み”、“着陸地点から500m移動”させ、“高解像度の動画・静止画を地球に送り届ける”。これをレースの期限である2018年3月末までに、最初に成し遂げたチームが優勝賞金20億円を手にします。ただし、参加条件は民間であること。国家の力は一切借りることができないのです。ですが、参加したチームたちはむしろそこに面白さを感じています。「民間の力で月面探査をやってみせる」、世界15か国34チームの猛者どもが名乗りを挙げました。その中でも日本チームHAKUTOは優勝候補の一角でした。彼らの技術
今月3日、アメリカやロシア、中国など世界およそ50の国の閣僚らが集まり、今後の宇宙探査の枠組みについて話し合う国際宇宙探査フォーラムが東京で開催されました。 アメリカの宇宙ベンチャー「スペースX」による火星向けロケットの打ち上げ成功。アメリカ政府による国際宇宙ステーションの民営化方針の発表。さらには、月周辺に新たな宇宙ステーションを建設する構想など人類の宇宙探査はいま大きな転換点を迎えています。 宇宙探査の舞台は、この20年、地球の上空400キロにある国際宇宙ステーションでしたが、それが月、そしてその先の火星など深宇宙=ディープスペースへとフロンティアを広げようとしているのです。 こうした中、日本も各国が協力して行う月面の有人探査に参加できるよう技術的な検討をしていくと発表しました。アメリカ、ロシアだけでなく、中国、インドなども月面の有人探査に向け活発に動き始める中、日本人は月面に立つこと
今月16日、国際宇宙ステーションに長期滞在している日本人宇宙飛行士の金井宣茂さんが宇宙服を着てステーションの外で作業する初の「船外活動」を行いました。任務は、地上から打ち上げられた宇宙輸送船のキャッチなどに欠かせないロボットアームの部品の交換作業などです。 宇宙遊泳=スペースウォークをしながら行う「船外活動」は宇宙飛行士なら誰もが経験したい花形の仕事ですが、宇宙に行った日本人宇宙飛行士12人のうち、「船外活動」を行ったのは土井隆雄さん、野口聡一さん、星出彰彦さん、そして金井さんの4人だけです。 宇宙空間は、地球周辺でも昼と夜の温度差が300度にもなる真空の世界。そこに出た時、人類はなにを感じるのでしょうか。宇宙遊泳を体験した土井隆雄さんと野口聡一さんがインタビューで語ってくれました。(科学文化部記者 古市悠) 元宇宙飛行士の土井隆雄さんは、スペースシャトル「コロンビア」号に搭乗し、1997
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