「うわぁ、なんかガッカリしましたよ」 10月1日付で某メディアに掲載した日本音楽著作権協会(JASRAC)公取委審判に関する記事を入稿した際、担当編集に言われた感想だ。 そう、ガッカリ。JASRACに対しマイナスイメージを持つ方々は、およそこんな展開は望んでいなかったのかもしれない。担当編集の場合、本人の考えというより読者の反応を多分にイメージした感想だったのだろう。 イーライセンスという勇気ある新規音楽著作権管理事業者が、JASRACの牙城たる音楽の放送事業分野に参入したが、JASRAC・放送事業者の「とてつもなく強固な関係」の前に跳ね返された―。公取委が描いたストーリーはおよそこんなところだったろうか。 そして実際、独占禁止法(私的独占)に関する排除措置命令が出された際、JASRAC・放送事業者間に「不適切な関係」があると信じ、それを暴くことが「巨悪」を倒す道標になる、と期待した方も