※こちらは2022年11月20日刊行のぬかるみ派『現在思想vol.2特集=加速主義』に収録された「あとがき」として書かれたものです。加速主義が語られるようになった今だからこそ、読まれてほしいので特別に公開いたします。 ▶まず我々は加速主義というイデオロギーが、白人至上主義や人種差別主義、ミソジニー、極右思想、新自由主義と切っても切り離せない関係にあるということを認めなければならない。実際、加速主義者はそれ自体、ブーガルー運動やネオナチズムなどとまとめて極右過激派の一グループにまとめられることも多い。特にアメリカの記事や出版物においては、加速主義者(Accelerationists)という言葉自体で過激な人種差別主義者を指し示すものとして用いられることも多く、二〇二二年に邦訳されたタリア・ラヴィンの『地獄への潜入 白人至上主義者たちのダーク・ウェブカルチャー』においても加速主義者はテロリスト