「尖った若者」が集まる、人口1200人のまち──鳥取県湯梨浜町松崎 | 小さな組織の未来学衰退していく温泉街に集う若者たち──移住の動機とその暮らし 鳥取駅から山陰線で小一時間。松崎駅を降りると、「歓迎！東郷温泉」と書かれた看板と年季の入った商店街が現れます。看板の先には東郷池が広がり、日差しも明るく風光明媚なところですが、休日にもかかわらず「どこに温泉があるのだろう」と思うくらいに人もまばら。観光客の姿も見かけません。かつては鳥取第二の温泉街として、ピーク時の1970年代には年間35万人以上の宿泊客を集めたといいますが、それが到底信じられないほど、いまでは町も池も静かにたたずんでいます。旧東郷町（2004年に湯梨浜町に統合）の温泉街と商店街を含む松崎地区の人口は現在約1200人。高齢化が進み、池に沿って伸びる全長1キロほどの商店街は開店しているお店もまばらです。 そんな松崎ですが、東郷池の湖畔に若者が集うスペースがあります。 「汽水空港」 と名付けられたその場所は、ガレージを
