1) 米国の同時多発テロ以後、反テロリズムの戦いをどう進めるかが、アジア諸国にとっては共通の課題だ。集団的安全保障は唯一の有効なアプローチではないだろうか。これによってアジア諸国間の安保上の溝を埋めることができる。過去数十年間、アジア地域は比較的平和な状態だった。しかし、反テロの戦いを進めることで、アジア諸国間のほか、世界各国とも長期的な視野に立った協力が必要になった。そうしなくては、テロリスト予備軍はアジア諸国内の安保に関する足並みの乱れに乗じるだろう。 2) 日本は安保政策を変更し、アジア諸国ともっと密接に協議すべきだ。これには、対米、欧州関係を重視する従来の日本の政治家からリーダーシップを奪うことが必要となろう。日本はアジア諸国との対話を増し、太平洋戦争でアジア諸国を苦しめたという原罪意識から脱却すべきだ。かつては明りょうだった日本の平和主義をもう一度、アジア諸国に再認識してもらうた