1936年、アメリカ・モンタナ州の牧師が病に倒れ、病院に運ばれた。彼の飼い犬シェップは飼い主から離れることを拒み、病院まで付き従った。 シェップは病院のドアの前で主人の回復を待っていたが、残念ながら牧師は帰らぬ人となった。 帰郷させるため、牧師の遺体が駅に運ばれた時もシェップはついてきた。駅職員によれば、棺が電車に運び込まれ、遠くに走り去る間ずっとキュンキュンと鳴いていたという。 それから5年間、シェップは線路のそばから離れなかった。そして駅に電車が到着するたびに、降りてくる人の中に主人がいないかと探し回った。 そんなシェップは駅でも有名になり、駅員から餌をもらうようになっていた。だが年をとったシェップは耳が聞こえなくなり、電車が近づく音すら気付かなくなった。ある日、電車に轢かれて亡くなった。 A Postcard From the Field: The Story of Shep the