「風レンズ風車」の実験開始=福岡市〔地域〕 「風レンズ風車」の実験開始=福岡市〔地域〕 九州大学(福岡市)が開発した、小型で発電効率の良い「風レンズ風車」を使った洋上での実証実験が、福岡市の博多湾で始まった。風車を海底に固定せず、浮体に設置して行う実験で、年間約7500キロワット時の発電を目指す。関係者は広大な海を活用した「洋上での大規模な風力発電の第一歩」と位置付け、実用化に意欲を燃やす。 風レンズ風車は、羽の周りが輪で覆われており、同じ大きさの従来型風車より発電量が2〜3倍多いのが特徴。帽子の「つば」のような形状をした輪の部分によって空気の流れが乱れ、気圧差が生じて風力が増す仕組みだ。 実験では、六角形の浮体(直径18メートル)に出力3キロワットの風レンズ風車(直径約3.4メートル)2機と太陽光パネル(出力1.5キロワット)を設置。沖合約650メートル地点に1年係留し、風車の耐久性