使い終わったロケットや人工衛星などは地球の周りを回り続け、「宇宙ごみ」と呼ばれて、宇宙開発を進める上で大きな問題となっています。その解決に向けて、今回、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、物資を運び終えた「こうのとり」6号機を使い、「宇宙ごみ」を取り除く新しい技術の実験を行うことにしています。 地球の磁場が及んでいる宇宙空間でワイヤーに電流を流せば、中学校や高校で学ぶ「フレミングの左手の法則」によって、進行方向とは逆方向の、ちょうど「宇宙ごみ」にブレーキをかけるような力が得られます。 JAXAでは、「宇宙ごみ」にワイヤーを取り付けて電流を流すことでスピードを落とし、大気圏に落下させて燃やしてしまうという世界初の技術を2020年代半ばまでに実用化したいとしています。 JAXAの井上浩一チーム長は「私たちが考えている技術は、装置としても小型で軽く作ることができる。今回の実験を成功させ、宇宙ごみ対