映画『シン・ウルトラマン』を見て、疑問を持った。そして自身の疑問は、本作の「現実感の希薄さ」に起因するものではないか、と考えた。 現実感の希薄さとは、怪獣やウルトラマンの存在への疑問、すなわち、柳田理科雄氏が『空想科学読本』シリーズの中で提起したような、「このような生物が現実に存在できるのか、否か」といった意味ではもちろんない。 特殊な能力を持った怪獣(本作では「禍威獣」と命名される)、またそれに対峙するウルトラマンのような存在が地球上にあらわれたとして、人間たちが果たしてどのような反応を見せるのか。いうなれば危機に対峙する人間たちの、リアリティの問題である。 結論から言えば、本作における人間たちのありようは、あまりにも「他人事」であり、かつ、戦いそのものにも現実感がともなっていないように感じられた。その内実について、順番に見ていこう。 本作においてやがてウルトラマンであることが判明する、
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています いっそスガスガしい。何がって2月4日から公開中の「大怪獣のあとしまつ」のことである。 (C)2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会 こんな内容を、ここまでの超豪華キャストを集めて、最高峰の特撮技術も使って、最大規模で公開しているのは、はっきり言って正気の沙汰ではない。良い意味でも悪い意味でも(だいたい悪い)二度とはないタイプの「何か」が誕生しており、個人的には2022年のワースト映画が早くも決定した。 本作はぜひ、映画館で目撃してほしい。矢継ぎ早に繰り出される全てのギャグシーンで誰1人としてクスリともせず、観賞後にはお通夜のような静寂に包まれる、虚無を超えて禅の境地のような体験ができるはずだ。 個人的には「序盤からの悪い予感が全て当たる」というのも初めての経験だった。人によっては「この映画を先に始末するべき」などととブチギレてもお
こんにちは、空想科学研究所の柳田理科雄です。マンガやアニメ、特撮番組などを科学的な目線で考察しています。さて、今日の研究レポートは……。 4月9日は何の日かと問われれば、筆者にとっては「ウルトラマンがゼットンに敗れた日」である。1967年のその日、『ウルトラマン』の最終回が放送されたのだ。 その内容は、あまりに衝撃的だった。謎の宇宙人が連れてきた「宇宙恐竜ゼットン」に、ウルトラマンは完敗。スペシウム光線や八つ裂き光輪などの必殺技がまったく通用せず、逆にゼットンの光線でカラータイマーを破壊されて、ウルトラマンはあえなく死んでしまったのだ。KOされるまでの時間、たったの2分27秒! その後、ゼットンは科学特捜隊の岩本博士が開発した新型爆弾によって倒され、ウルトラマンはゾフィーに命をもらって復活し、故郷のM78星雲へと帰っていった。 とりあえずナットクの幕引きだったが、当時5歳の筆者にとっては「
ヒーローもののロケ地として知られる岩船山(栃木県)で、「爆破ウェディング」撮影を決めたカップルが、Twitterで盛大に祝福されています。「仮面ライダーW」のベルトを着けて、豪快な爆煙をバックに愛の変身ポーズ。 ビシッと決まったサイクロンジョーカー夫婦 パートナーとともに特撮ファンだという、くろ(@96mh_0112)さんが前撮りしたブライダルフォト。コスプレイヤーの撮影を支援する団体「コスナビ」が実施した岩船山撮影会にて、プロが本当に発破をかけて撮影したそうです。 爆破シーンは、ウエディングドレスをまとったくろさんがフィリップ、タキシード姿のパートナーが左翔太郎の立ち位置で、ガイアメモリをかざして撮影。さらに「仮面ライダーウィザード」のエンゲージウィザードリングを使った指輪交換シーンも収めています。シャバドゥビタッチケッコ~ン♪ この特撮ファンにとって夢のような写真は広く拡散され、「爆破
「ゴジラ」などの特撮用の着ぐるみを数多く手がけた開米栄三(かいまい・えいぞう)さんが4月24日、白血病で亡くなった。90歳だった。 1954年の映画「ゴジラ」で、造形作家の利光貞三がつくった原型をもとに、特撮用の着ぐるみの造形を担当。針金と金網、竹でつくった型に、和紙と布を貼り重ね、外皮にはゴムの原料合成ラテックスを使った。制作には約2カ月かかったという。のちに朝日新聞記者の取材に対し、「オヤジさん(特撮を担当した円谷英二さん)から『ぬいぐるみでいこう』と言われたときは、驚いた。人が入るぬいぐるみなんて聞いたことなかった」と振り返っていた。東宝撮影所で様々な着ぐるみ造形にかかわった後、自ら開米プロダクションを起こした。 ほかに、テレビ「マグマ大使」「ウルトラQ」「帰ってきたウルトラマン」「ミラーマン」「人造人間キカイダー」「がんばれ!! ロボコン」などのキャラクターの造形を担った。 葬儀は
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