【ロンドン=近藤雄二】1948年ロンドン五輪の自転車男子団体で優勝しながら、金メダルを授与されなかったベルギーのウジェーヌ・ファン・ルースブルック氏(82)が62年後に悲願の金メダルを手にした。8日、英タイムズ紙が報じた。 同紙によると、ルースブルック氏は194キロ個人ロードレースで9位に入り、3、4位だった他のベルギー選手とともに団体戦で優勝。だが、3人は団体戦の存在を知らず、翌日には帰国してしまった。 ルースブルック氏は後に団体優勝を知ったが、メダルがあるとは思わなかったという。しかし、ヨット選手が火事で失った金メダルのレプリカを再授与されたニュースを見て、自身のメダル授与を要望した。 ルースブルック氏は「遅くなったけど、一生もらえないより、ずっといい」。メンバーの1人は2年前に亡くなり、もう1人は病気のため、後日、自宅にメダルが届けられるという。