鬼頭梓の建築から考える図書館の未来像<報告> 京都工芸繊維大学附属図書館・倉知桂子(くらちけいこ) 2023年6月10日、京都工芸繊維大学において、シンポジウム「鬼頭梓の建築から考える図書館の未来像」を開催した。本シンポジウムは、本学美術工芸資料館の展覧会「建築家・鬼頭梓の切り拓いた戦後図書館の地平」に関連し、美術工芸資料館と附属図書館のMuseum & Library(ML)連携事業として実施し、112人の参加があった。 プログラムは、展覧会を企画監修した教員による基調講演、鬼頭梓が建築設計した図書館に関わる講師による講演、討議の3部構成であった。本稿ではその概要を紹介する。 冒頭で、本学の並木誠士(美術工芸資料館館長)から開会挨拶があり、2018年に始まったML連携事業は展覧会の作品や作家に関する資料を図書館で展示紹介するとともに、シンポジウムや対談などのイベントを開催することで、テー