2023年2月17日から19日にかけて開催したシンポジウム「日本文明の再構築―岩倉使節団 150 周年に寄せて」の各パネリストの報告の筆記録です。 国際シンポジウム(報告書)第54集『日本文明の再構築 : 岩倉使節団150 周年に寄せて』 日文研オープンアクセスにて、全文をPDFで閲覧可能です。 https://nichibun.repo.nii.ac.jp/records/2000167 シンポジウム開催報告はこちら 機関拠点型基幹研究プロジェクト「「国際日本研究」コンソーシアムのグローバルな新展開−「国際日本研究」の先導と開拓−」キックオフシンポジウム「日本文明の再構築―岩倉使節団150周年に寄せて―」を開催しました(2023年2月17日-19日)
日文研が進めてきた「大衆文化の通時的・国際的研究による新しい日本像の創出」の成果『日文研大衆文化研究叢書』の韓国語版が2024年2月に刊行されました。これを機に、韓国ソウルで市民向けの講演会「「日本大衆文化」市民講座」が開催され、同プロジェクトに関わった3名の教員が講演を行いました。 荒木浩教授「<古典>世界と大衆文化―夢・フキダシ、文学遺産、Rashomon effect など」は、空也上人を使った宣伝・美術作品を切り口に、古今東西の美術作品や文学作品から、漫画の「フキダシ」の多様な原型をひもといて見せました。さらに、伴大納言の夢の読み解きから羅生門イメージの現代大衆文化への投影へと豊かな研究の成果を語りました。 劉建輝教授「大衆文化としての絵葉書―近代日本における「中国像」の成立を再検証する」は、日文研の「近代日本美術展絵葉書データベース」を用いて、日本人画家が絵葉書に描いた中国のイメ
トップ > 新着トピックス > 日文研の話題 > 「東アジアにおける国民国家の始発と終焉」のワークショップを開催しました(2023年12月18日、19日) 日文研では、共同研究会「日文研所蔵井上哲次郎関係書簡の研究――国民国家の始発と終焉」と「比較のなかの「東アジア」の「近世」―新しい世界史の認識と構想のために―」の研究会横断型ワークショップとして、ワークショップ「東アジアにおける国民国家の始発と終焉」を開催しました。以下は磯前教授からの報告です。 日文研主催の共同研究会「日文研所蔵井上哲次郎関係書簡の研究――国民国家の始発と終焉」及び「比較のなかの「東アジア」の「近世」―新しい世界史の認識と構想のために―」の国際展開として、ソウル大学日本研究所、および国立仁川大学日本研究所との2機関との研究交流を行った。ソウル大学日本研究所では、上記共同研究会の共同代表者である茢田真司氏(國學院大學教授
この夏に特任助教(人文知コミュニケーター)として着任いたしました。研究対象は桐野夏生の文学作品です。1993年にミステリー作家としてデビューした彼女の作品は、2000年代にかけて特定のジャンルに捉われないものに変化していきました。日本の1990年代、2000年代とは「格差社会」の幕開けとなった時代でもあります。私は桐野作品における犯罪や女性、労働の描写の変化と、日本社会の構造変化の連動に興味を持って研究を続けています。 桐野作品を研究対象に選んだのは大学院生の頃です。語学が心底苦手な私は、当時、日本語で日本国内にだけ目を向けて研究を進めようとしていました。しかし、桐野研究を進めるうちに彼女の作品に興味のある外国人研究者が沢山いることが分かり、慌てて英語レッスンなどに通い始めることになりました。そのレッスンで複数のクラスメイトに同じ質問をされました。「日本文学の研究をしている人が、なんで英語
[Evening Seminarリポート]「“Ruinous Garden” Formats: Decay, Erosion and Waning in Contemporary Visual Culture」(2023年10月5日) 2023年10月5日、第254回日文研イブニングセミナーが開催されました。今回の発表は、日文研のガブラコヴァ外国人研究員による「“Ruinous Garden” Formats: Decay, Erosion and Waning in Contemporary Visual Culture」でした。コメンテーターは日文研名誉教授で京都精華大学教授の稲賀繁美氏が、司会は日文研のエドワード・ボイル准教授が務めました。 ガブラコヴァ氏は、原子力と核被害の解釈や開発による環境衰退において、多様な資料収集に基づいた叙述に関心を寄せ、著書『Memory and Fab
日文研教員による初学者向けの講義動画シリーズ「日本研究のトビラをひらく」第5弾として、「東海道を歩いた西洋人」(講師:タイモン・スクリーチ教授)を日文研公式YouTubeに公開しました。タイモン・スクリーチ教授が、江戸時代に東海道を歩いた西洋人についてお話いたします。是非ご視聴ください。 ご視聴はこちら: 【 前編 】
この春、研究部准教授に着任いたしました。日本近現代文学の英訳・編集・出版過程や受容・伝播について、特に第二次世界大戦後に英語圏で紹介された川端康成・三島由紀夫・谷崎潤一郎などの小説の場合に焦点をあてて研究をしています。 私が初めて日文研のことを知ったのは、川端の翻訳者として知られるエドワード・G・サイデンステッカーの資料収集をしていた時のことでした。イギリスの大学の修士課程で日本文学を学んでいた頃に「ニチブンケン」を耳にした朧げな記憶はあるものの、その存在を認識したのは、修士課程を終えた後にリサーチ・コンサルタント会社で働いていた時のことです。海外ブランドのローカライゼーションにかかわる中、再びアカデミアに戻り、言語・文化の「あいだ」の様相に焦点をあてた研究をしたいと志すようになりました。その関心のきっかけとなったサイデンステッカーについて調べる中で、彼が日文研で講演した時の記録を見つけた
世界情勢が複雑化している昨今、「アジア」にゆかりを持つ優れた研究者を多数擁する日文研が、その幅広いネットワークを活かし、「アジア」という枠をとおして見えてくる「日本」、そして「日文研」を再考します。 一般公開は、日文研構内での現地企画と、YouTubeでの動画配信や特設ウェブページでの展示を行うオンライン企画をご用意した「ハイブリッド開催」です。 ◆日文研構内で開催する企画の詳細は、このページの「現地開催企画」欄をご覧ください。 ◆オンライン企画は、以下の特設ページ、YouTubeチャンネルにてご参加ください。 日文研一般公開特設ページ https://www.nichibun.ac.jp/online/open_day/ ・日文研公式YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/NICHIBUNKENkoho 11月28日(火)日文研講堂にて座談会を開催 「写
9月29日(金)、国際交流基金関西国際センター2023年度専門日本語研修(文化・学術専門家)研修生7名の訪問を受け入れました。国際交流基金関西国際センターでは、日本語能力を必要とする専門家(研究者、博物館・美術館学芸員等)の日本語学習を支援するため、実用的な日本語能力についての研修を定期的に実施しています。 当日はまず、井上所長より挨拶があり、続いて劉国際交流部会長より日文研の概要と研究内容についての紹介、および日文研が若手日本研究者支援に注力していることや、今年度より新たに創設した JF-Nichibunken Fellowship について、詳細な説明がありました。 次に実施された日文研教員と研修生との座談会では、まず教員および研修生の専門分野、所属先についての紹介がありました。続いて、日文研教員から研修生の専門分野についてコメントがあり、研修生からも教員に対して質問が寄せられるなど、
日文研とカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の Kalmanovitz 図書館とのコラボレーションによる展示「浮世絵にみる妊産婦と胎児の身体イメージ」(Maternal Health and Images of the Body in Japanese Ukiyo-e)が、安井眞奈美教授(日文研)らの企画のもと、現地時間11月1日にオープンします。 以下は、UCSFのウェブサイトの告知記事です。 https://www.library.ucsf.edu/news/maternal-health-and-images-of-the-body-in-japanese-ukiyo-e/ 今後、日文研ウェブサイト上にオンライン展示ページも公開予定です。 ご期待ください!
研究会横断型ワークショップ「Designing a Japanese University for the Globalizing Century」を開催しました(2023年8月22日-23日) 日文研共同研究会「日本型教育の文明史的位相」と所外の研究プロジェクト「Designing a Japanese University in the 21st Century」との横断型企画として、標記のワークショップを開催しました。2日間にわたり、教育学、法制史、経営学、人類学、社会学などの様々な分野の研究者が集まり、国際的かつ学際的な研究集会をとりおこなうことができました。大学の国際化経営に従事している専門家も招くことができ、未来志向の実践的議論を行いました。 初日の8月22日では、まずこのワークショップの共同企画者であるキース・ジャクソン氏(関西学院大学教授)から基調講演がありました。そこでは
岩倉使節団の欧米派遣から150年、今日的な意味とは?京都・日文研教授が取り組み進める訳 2023年8月21日 18:00
<理系は研究成果の客観性を担保する際に「COI」を表明するが、文系はどのように研究対象と適切な距離を表明するのか? その難しさについて> サントリー文化財団が編集する論壇誌『アステイオン』では、いわゆる理系・文系とが相互の研究室を訪問し、その源流を辿ることによって、それぞれの文化の融解を狙う連載企画「超えるのではなく辿る、二つの文化」を掲載している。 98号本誌掲載「納得の文系に説得の理系」のスピンオフとして、研究室の訪問レポートを写真とともに紹介する。第4回目の訪問先はプラダン・ゴウランガ・チャラン氏(国際日本文化研究センタープロジェクト研究員(当時))。 ※第3回「植物の土壌」研究者を訪ねた驚き──けいはんなで文系と理系を考える から続く。 理系では近年、論文発表の際、利益相反(conflict of interest; COI)について表明しなくてはならないことが増えている。 例えば
日文研では、ただいまカリフォルニア大学サンフランシスコ校(以下、UCSF)のKalmanovitz 図書館とのコラボレーションによる展示「浮世絵にみる妊産婦と胎児の身体イメージ」(Maternal Health and Images of the Body in Japanese Ukiyo-e)の準備を進めています。10月初旬のサンフランシスコでの開催にむけて、このたび、企画の代表者である安井眞奈美教授(日文研)らが現地を訪れ、UCSF のスタッフらとともに綿密な打ち合わせをおこないました。以下は、安井教授による報告です。 UCSF には充実した浮世絵のコレクション(UCSF Japanese Woodblock Print Collection)があり、出産や育児、病気や身体に関する史料が数多く含まれています。これをもとに安井が企画を立て、研究グループを組織し、外国人研究員として日文研
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