日本はかつて欧州の情勢を読み違え、国策のかじ取りを大きく誤った。1930年代後半、台頭するナチスドイツと接近し、ソ連や英米に対抗する道に進んだ。ところが39年8月、ドイツはいきなりソ連と不可侵条約を結んでしまう。当時、ノモンハンでソ連と戦っていた日本は事実上、裏切られた。「欧州の天地は複雑怪奇……」。狼狽(ろうばい)した平沼騏一郎首相はこんな談話を残し、職を辞す。それなのに結局、日本はドイツ
【インサイト】続・博士たちの異常な愛情 核抑止をめぐる米露のつばぜり合い この数週間、核兵器をめぐる話題が米露双方からしきりに聞かれるようになりました。ウクライナでの核エスカレーション、将来の米露軍備管理、そして中国の核戦力増強を踏まえた米国による核軍拡の可能性などについて考えてみたいと思います。 米国が開発中の新型ICBMセンチネル U.S. Air Force (https://www.airforce-technology.com/projects/lgm-35a-sentinel-intercontinental-ballistic-missile-usa/?cf-view)「ビビってるんじゃねえよ」 サンクトペテルブルグ経済フォーラムでのプーチン発言 まず取り上げたいのはロシアの動きです。 6月7日、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラム(PMEF)の最終セッションに登壇しました
(CNN) ドイツがロシアの脅威を念頭に、欧州での紛争勃発を想定した計画を第2次世界大戦以降初めて改訂した。 このほど発表された計画では、戦争が勃発して国民の日常生活が一変する事態に備え、徴兵制、配給制、地下鉄駅の防空壕(ごう)としての使用などを想定。第2次世界大戦以来、断固として反軍国主義を貫いてきたドイツがロシアのウクライナに対する戦争を受け、安全保障政策や軍事政策の転換を迫られている現実を見せつけた。 戦時下のドイツでは徴兵制が復活し、スキルを持つ18歳以上の労働者は製パンや郵便局員など特定の仕事に就かされる可能性がある。仕事をやめることはできない。医師や看護師、退役軍人なども、軍務や公務に転換させられることがある。 食料や日用品は配給制となり、食料供給が少なくなった場合は政府が食料を備蓄して「温かい食事を1日1食」国民に提供する。コメや豆類、コンデンスミルクなどの食品は政府が備蓄す
ロシアのプーチン大統領は5日、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで外国メディアの上級編集者らと対話を行い、11月の米大統領選で誰が当選しようとロシアにとって「大した意味はない」とした上で、米国民がが選ぶどの大統領とも協力すると述べた。5月撮影。提供写真(2024年 ロイター /Sputnik/Valeriy Sharifulin) Samia Nakhoul Guy Faulconbridge [サンクトペテルブルク(ロシア) 5日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は5日、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで外国メディアの上級編集者らと対話を行い、ロシアが核兵器を使用しないと西側諸国が想定するのは間違いだと述べ、米国とその同盟国を射程圏内に通常型ミサイルを配備することを検討していると語った。 ウクライナを巡り核戦争のリスクがあるかとロイターから問われ、「何らかの理由で、西側諸国は
連合国軍の上陸地点となった現在のオマハビーチ。1944年の上陸作戦時には浜辺が米兵の遺体で埋まった=フランス北西部コルビルシュルメールで2024年6月1日、NurPhoto・ロイター 第二次世界大戦中の1944年6月6日、米国を中心とする連合国軍がナチスドイツ占領下のフランス北西部ノルマンディー地方の海岸に上陸し、対独勝利を決定づけたノルマンディー上陸作戦から80周年を迎え、同地方で6日、記念式典が開かれる。主催国のフランスは当時の同盟国としてウクライナに侵攻するロシアの代表を招待したが、国内外からの批判を受け撤回した。式典にはバイデン米大統領やウクライナのゼレンスキー大統領らが出席する予定。 44年6月6日未明からの上陸作戦では、艦船約7000隻が投入され、米、英、カナダなどの連合国軍15万人以上が参加。防戦するドイツ軍と合わせて計10万人が戦死した。ロシアの前身のソ連は上陸作戦には直接
5月31日、バイデン米大統領はウクライナに対して、米国が供与した兵器でロシア領内を攻撃することを一部で認める決断を下した。写真は5月、ロシア軍の攻撃で破壊されたウクライナ・ハリコフ近郊の学校施設で撮影(2024年 ロイター/Valentyn Ogirenko) [ワシントン/キーウ 31日 ロイター] - バイデン米大統領はウクライナに対して、米国が供与した兵器でロシア領内を攻撃することを一部で認める決断を下した。これは米国が戦争への関与をより深めるという意味で、小さいが重要な動きだ。複数の専門家は、ロシアのハリコフ地域への攻勢を鈍らせる効果があるとみている。 ロシアが2022年にウクライナへ侵攻して以来、バイデン政権はこれまで自国製武器をウクライナがロシア領攻撃に使用するのは危険が大き過ぎると主張していた。そうした攻撃は、核兵器を保有するロシアと米国の直接戦闘につながると懸念したためだ。
ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領は5日、露国内を攻撃できる兵器をウクライナに供与する国があれば、その国と敵対する国や地域にロシアも兵器を供給することを「検討している」と述べた。また、ウクライナに兵器を供与した国の「重要目標が露製兵器で攻撃される可能性がある」と警告した。 【写真】ロシア軍の超音速戦略爆撃機「ツポレフ22M3」 露北西部サンクトペテルブルクで5日に開幕した経済フォーラムに合わせて行われた各国の通信社幹部らとの会見で発言した。供与兵器による露国内攻撃を許可した欧米諸国が露製兵器で攻撃される可能性を示唆することで、欧米に対ウクライナ軍事支援の停止や露国内攻撃の許可の取り消しを迫った形だ。 プーチン氏はまた、欧米が兵器供与を停止すればウクライナでの戦闘は2~3カ月で停止すると主張。「欧米はロシアが核兵器を絶対に使用しないと考えている。ロシアの核ドクトリンに何と書いてある
2024年2月、私はロシア軍によるウクライナ全面侵攻から5度目となるウクライナを訪れていた。きっかけは東京のカフェで聞いた友人の何気ない言葉からだった。 「ウクライナってまだ戦争やってるの?」 彼女の質問に悪意がないのはわかっている。それでも「ニュースを見ればわかるだろう」と内心では小さな憤りを感じた。 だが、彼女がそう思うことはもっともだ。メディアでの報道は急速に減少しつつある。それは世間の関心が薄まりつつあるせいだろう。私が最後に訪れたのは昨年のことである。いまウクライナはどうなっているのだろうか。 霧雨の夜。首都キーウは重苦しい雰囲気に包まれていた。ちょうどこの日は侵攻から2年になるということで、各地で追悼式が挙げられていた。 「同じ通りに住む隣人が侵攻してきたロシア兵に撃たれて死んでしまった」 「友人がウクライナ軍に参加した。前線へ向かったが、すぐに亡くなった」 言葉を失うような話
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者エフゲニー・プリゴジン氏=露南部ロストフナドヌーで2023年6月24日、AP ウクライナでの「特別軍事作戦」を続けるロシアでは、受刑者らで構成する部隊「ストームZ」が戦場へ送られ、激戦を強いられている模様だ。その実態はいかなるものなのか。 ロシアで受刑者の前線投入を最初に始めたのは、政商のプリゴジン氏が率いた民間軍事会社「ワグネル」だ。水面下で国の全面支援を受けていたワグネルは、作戦が始まった2022年2月から戦闘に参加していたとみられる。半年ほどが過ぎた同7月、受刑者に対するワグネルの戦闘員募集を露独立系メディアが報じた。さらに、同9月にはプリゴジン氏自らが刑務所で戦闘員を募る様子の動画も流出した。
ロシアの対独戦勝記念日である5月9日、近現代ロシア史を専門とする池田嘉郎の新著『ロシアとは何ものか──過去が貫く現在』(中公選書)が刊行された。それを記念し、同日に著者の池田とロシアの軍事・安全保障の専門家・小泉悠との対談がゲンロンカフェにて行われた。日本のロシア研究を牽引し、また現在進行中の戦争に関しても積極的に発信してきたふたり。4時間にわたった濃密な議論の一部をレポートする。 池田嘉郎×小泉悠「ロシアは理解できるのか──対独戦勝記念日に考える「大国」の謎」 URL= https://shirasu.io/t/genron/c/genron/p/20240509 池田と小泉は、意外にも今回が初対談どころか初対面である。そもそも池田がなぜロシアを研究対象にしたのかを小泉が尋ねるところから、対談ははじまった。 きっかけは1982年まで遡る。当時11歳だった池田少年は家族とロンドンに住んでい
第2の都市で、ロシアに近い北東部の高地にあるハルキウは、あらゆる意味で空からの攻撃に対して無防備なのだ。
VIENNA — The coup began with the sound of a doorbell. Just after 8 a.m. on Feb. 28, 2018, Austrian police Commander Wolfgang Preiszler pressed the buzzer at the headquarters of the country’s domestic intelligence service and held his ID up to the security camera. Within minutes, dozens of his colleagues armed with Glock pistols and a battering ram fanned out through the building in bullet-proof ve
(CNN) バイデン米大統領は17日、国際刑事裁判所(ICC)がロシアのプーチン大統領に逮捕状を出したことに触れ、「非常に強力な主張だ」との認識を示した。 CNN記者の取材に対し、「正当な判断だと思う」ともコメントした。 バイデン氏は米国やロシアがICCの権限を承認していないことを認めたうえで、「ただ、非常に強力な主張だと思う」と言及。プーチン氏が「戦争犯罪を犯したのは明白だ」と言い添えた。 これに先立ちホワイトハウスは声明を出し、戦争犯罪の実行者の責任追及を歓迎するとしつつも、ICCの逮捕状に全面支持を表明することは控えていた。 米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は17日、プーチン氏が訪米した場合の対応について、バイデン氏が法執行当局に逮捕を指示するかどうか明らかにせず、そもそもプーチン氏が訪米する可能性は「非常に低い」との見方を示した。
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