作家、村上春樹さん原作で12月公開の映画「ノルウェイの森」で、主人公の大学生が訪れる草原のロケ地となった兵庫県神河町の砥峰(とのみね)高原。村上さんの熱狂的なファン「ハルキスト」を国内外から呼び込もうと、同町がPRに乗り出す。 砥峰高原は年間約6万人の観光客が訪れる西日本有数のススキの原生地。女優の菊地凛子さん演じるヒロインが療養のため滞在する「阿美寮」周辺の設定で、菊地さんと主人公役の俳優、松山ケンイチさんが対面するシーンなどが撮影された。 スタッフによる視察やロケ地選定は極秘に進み、町の担当者は「当初は作品名はもちろん、どんな映画かも教えてもらえなかった」と振り返る。 平成20年夏、ベトナム系フランス人のトラン・アン・ユン監督が自ら視察しロケ地に最終決定。町によると「草原だけでなく、その中に木立が点在する風景を気に入っていた」という。撮影は同年秋〜昨年夏に計21日間行われた。 映画公開