さて、単行本1巻も発売し、そのテーマのピンポイントさで話題沸騰のコミック 「俺のプロレスネタ、誰も食いつかないんだが。」(新潮社、「くらげバンチ」連載)。 この作品の面白さを書いてなかったので、改めて書きますよ。 違うよ、そこもだけど、それだけじゃないんだよ。 「俺のプロレスネタ、誰も食いつかないんだが。」はここが食いつきどころ。 1993年のプロレスファンの心象を描くというプロレス版ハイスコアガール……という内容を例えるのもアレな感じでありますが、 2015年現在にハンセン対ブロディ。天龍源一郎対長州力。 そして三銃士や四天王プロレス前夜をとにかくその熱い筆致で描く 「俺のプロレスネタ、誰も食いつかないんだが。」 ここに食いつくべき! というポイントを3つに集約してお送りしますよ。 ■1993年の興奮と追体験 ベタで一番食いつきやすいところですが、当時のある種“密閉”された熱空間をめちゃ