美術スタッフが語る「虎に翼」セットの世界 「俳優さんのお芝居や華やかな衣装を際立たせるため、セットのトーンはグッと抑えています」 1931(昭和6)年から物語がスタートした「虎に翼」。主人公・寅とも子こ(伊藤沙莉)の自宅や明律大学、カフェー「燈台」、裁判所まで、さまざまな場所が舞台となり、ロケとセットで撮影が行われました。 今週(第8週)は、戦争により寅子たちが生家を離れることに。美術チームを代表して、日髙一平さん(美術統括)、川名隆さん(デザイナー)の2人に「虎に翼」でもなじみ深いセットの数々を解説してもらいました。 キャストの芝居と衣装が際立つセットに 「全体的なことで言いますと、まず、初期のセットはトーンをぐっと抑えています。というのも、脚本がとてもテンポが良いですし、寅子役の伊藤沙莉さんも感情豊かなお芝居をされる方。ドラマとしてはそれを生かした作りになると思ったので、セットのほうは