いつものエヴァでした。 序、破に続くシリーズ3本目の今作は明らかに起承転結で言うところの転であり、1 本の映画としての純粋なおもしろさは薄かったです。 登場人物にのみフォーカスして感想を書きます。 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 代弁者としての碇シンジと冬月コウゾウ 今作のシンジ君は過去最高にダメなシンジ君でした。転の物語なので仕方ないと思います。それでも導入部からエヴァに乗るあたりまでは視聴者の代弁者としての役割を果たしており、終盤それが視聴者の意識と乖離していくことでシンジ君の行動の異常さを印象付けることに成功していると感じました。 また、冬月は制作者の代弁者として今までのエヴァにはない積極さをみせました。歳を取るとアレコレ言いたくなるんですよ。特に昔のことについてはね。 14 歳で止まったままのシンジ(視聴者)と、14 歳年老いた冬月(制作者)という構図が印象的でした。 主人公としての