定義的には、ライトノベルは「若者向けのエンターテイメント小説」で、少女小説は「少女向けの小説」なので、コバルト文庫はもちろん、大部分の少女小説はライトノベルに含まれます。ただ、私も少女小説にはまっていたので、少女小説をライトノベルへ含めることの違和感はわかるんですよね。そこで、少女向け小説の歴史を振り返りつつ、氷室冴子の功績やライトノベルとの関係について、簡単にまとめてみました。 1980年代、若者向けの小説は、氷室冴子からはじまった 少年向け、少女向けの小説は戦前からありましたが、戦後、漫画に駆逐されていきます。1970年代頃になると少女向けで生き残っていたのは「ジュニア小説」と呼ばれる性愛をテーマにする小説だけになっていたそうです。性愛をテーマって、要はエロ小説ですよね。 このエロ小説しかなかった1970年代後半にデビューしたのが氷室冴子です。 氷室冴子はデビュー当時はまだ学生だったハ