中国経済の牽引役だった不動産業が不調だと言われている。そもそも中国における不動産バブルが如何にして形成されたか、なぜ不況に歯止めが掛からないのか。そして、この後中国で何がおきるのか。 【図】年々上昇し続ける中国の貯蓄率 書籍『中国不動産バブル』より一部抜粋・再構成し、どこよりもわかりやすく解説する。 習近平「家は住むためのもの」発言が崩壊のきっかけに2023年に入ってからの中国経済は、予想外に景気回復の力が弱く、L字型成長になっている。 これまで多くの地方政府は、不動産バブルのさらなる膨張を警戒して需要を抑制する政策を講じてきたが、2023年からは需要抑制政策を撤廃ないし緩和する方向へ方針転換している。 地方によって内容は異なるが、具体的に、(1)住宅購入制限の完全撤廃、(2)住宅購入制限の部分的緩和、(3)住宅ローン借入制限の完全撤廃、(4)住宅ローン借入制限の部分的緩和、(5)住宅価格