印刷 埼玉県さいたま市が本拠地の浦和レッズと大宮アルディージャ。J1の2チームが同じ自治体にある例は珍しい。しかし、今季は両チームとも成績が振るわず、盛り上がりはいまひとつ。「サッカーの街」の今後について、浦和レッズ元代表で広島経済大の藤口光紀教授(62)に聞いた。 「ALL COME TOGETHER」 2006年9月。浦和がJ1の優勝争いをしていた時に使った合言葉だ。「街中をチームカラーの真っ赤に染めよう」がスローガン。スタジアムにあふれるサポーターの熱気を、街にも広めようとしていた。 この狙い通り、道路や商店街などにはレッズの旗や横断幕があふれ、赤いユニホーム姿があちこちで見られた。その年、チームはJリーグ初制覇。翌年にはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でも優勝を果たした。 街とチームが一体となり、活気づいていくのを見て、藤口さんは「地元に愛されるクラブは強くなる」と