クラブ史上19回のうち10回のプレミア優勝に貢献したスコールズ。168cm、70kgと小柄な体で、喘息を患っていたがその運動量、ゲームへの影響力は衰えるところを知らなかった ポール・スコールズの名前を聞いて、真っ先に思い浮かぶ言葉は2つ。 1つは「シャイ(内気)」だ。 去る5月31日、ユース時代から22年間にも及んだ、マンチェスターU一筋の現役生活に終止符を打った36歳は、スポットライトを徹底して避けたスーパースターだった。 メディア対応は大の苦手で、ヒーローインタビューの場にさえ滅多に姿を現さなかった。私生活の話題は、ほぼ皆無。強いて挙げれば、自身が少年時代にファンだったオールダム(現3部)の試合を、子連れで観戦する姿が目撃されたぐらい。反面、ピッチ上では、自らのプレーで雄弁に語った。現役時代に「天才」の名をほしいままにしたジネディーヌ・ジダンが、「同世代では間違いなく世界最高のMFだ」