将来の夢はありませんでした。〝生まれたから生きてる〟という感覚で日々をやり過ごし、全てが惰性でした。 人間関係のトラウマがかなり強く、「一生ネトゲだけやって生きていたい」と本気で思っていました。 そこからアイドルとしてデビューすることになったきっかけは、父のリストラです。そのとき母は専業主婦で、妹が受験を控えていて、兄は大学生でしたが事情があり休学中。 リストラと兄のことで両親は毎日のように喧嘩をし、家の雰囲気は最悪、夜な夜な母の啜り泣きが聞こえていました。 「あんたが働いて」。私は母からそう言われて、家庭の事情で働かざるを得ない状況になり、仕事を探していたときにアイドルグループのプロデューサーである〝もふくちゃん〟と知り合い、スカウトされ、デビューすることになったんです。 多分、声をかけてくれたのが〝もふくちゃん〟じゃなければ私はアイドルをやっていなかったと思います。 押しに弱かったから