アジア各国で考えた 6月下旬、投資先企業調査のためにアセアンに行ってきました。 フィリピン・マニラからベトナムのハノイとホーチミンを回り、最後にインドネシア・ジャカルタへという行程で、観光もはさみながら10日間で約30社を訪問しました。今回はアセアン訪問で投資家として考えたことをお伝えしたいと思います。 ベトナム・インドネシア・フィリピンはアセアンの中でも成長著しい国々として「VIP」と呼ばれていますが、実際、どこに行っても「パワーが溢れているな」と感じます。道路は大渋滞しているのが当たり前で、移動は一苦労です。これは、交通インフラがしっかり整備されないうちに人口が爆発してしまったという面もあるのでしょう。経済成長は、今後10年ほどは続いていくのではないかと思います。 街中では、新しいサービスが広がっている様子もこの目で見ることができました。ウーバーは駆逐され、代わりにマレーシアに本社を置
ツイッターで以下のようにつぶやいたのだけどブログにもメモ。 メーリングリストで紹介されていた論文。大変興味深い分析。→ 新井 聖子: 日本の基礎研究の東アジア化 ― なぜ日本の基礎研究は下方に向かうのか?, 世界経済評論 INPACT+, No. 9https://t.co/bVnBxbcRv3— next49 (@next49) 2018年5月5日 当該記事。 日本の基礎研究の東アジア化 | 新井聖子 上記の論文の私なりのまとめ。 大学院博士課程を卒業した東アジア(中国、韓国)出身の留学生が母国へ帰り、学んだ知識を元に母国の技術レベルを上げている。 上の現象は日本からみると知識流出となり、日本企業と競合する東アジア企業の技術力をあげ、日本が苦戦する理由となっている これが発生した原因は留学生X万人政策&ポスドク増加。そして、大学に留学生がとどまるポストがなかった(本文中では述べていないが
宇山卓栄さんの記事には、重大な事実誤認がある。日本の植民地経営が赤字だったことはよく知られているが、それは日本が「啓蒙的」な動機で朝鮮や満州を支配したからではない。日本は「大東亜」のブロック経済を構築しようとしたが、投資を回収する前に戦争に負けたのだ。 植民地経営は、ヨーロッパのほとんどの国では赤字だった。大きな黒字だったのはイギリスだが、それが「文明化への使命」だなどというのは、時代錯誤の自民族中心主義だ。アフリカの黒人を1500万人も新大陸に奴隷として連行したことに、どんな啓蒙的な使命があったというのか。 ファーガソンは「大英帝国は世界を文明化した」と主張して論議を呼んだが、それは植民地を啓蒙するためではなく、効果的に搾取するためだった。ただし植民地支配は、1928年の不戦条約までは国際法違反の「侵略」ではなかった。したがって1910年の日韓併合も侵略ではないが、1931年の満州事変以
民進党は15日の終戦の日に合わせて蓮舫代表の談話を発表した。先の大戦について「植民地支配と侵略によりアジア諸国に多大の損害と苦しみを与えた」とし、安倍晋三政権に対しては「立憲主義、平和主義を無視した憲法改悪に突き進もうとしている」と批判した。全文は次の通り。 本日、72回目の終戦の日を迎えました。先の戦争で犠牲となられた内外すべての人々に思いを致し、国民の皆さまとともに衷心より哀悼の誠をささげます。 先の大戦では、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対し、多大の損害と苦しみを与えました。二度と同じ過ちをおかしてはならないとの思いを新たにし、後世へと伝えていくことをお誓いします。 戦後の日本は、憲法の平和主義のもと、焦土と化した国の復興に全力を傾注し、自由で平和で豊かな民主主義国家をつくり上げました。同時に、経済協力、人道支援、PKOなど諸外国の繁栄・発展、国際社
2015年06月29日10:00 カテゴリ世界経済日本経済 世界経済の大局観 世の中の仕組みは本当に複雑になりました。今回のギリシャのような金融問題、国家の問題、世界を震撼させるような経済問題は5年に一度程度は起きるようになったといってよいでしょう。人間が作り上げたシステム故に一長一短があるのは当然ですが、それ以上に世の中の進歩と共に物事の常識観、判断基準が変わってくることにシステムが十分対応していないこともあります。 今回のギリシャ問題の根本的原因はユーロの仕組みそのものにあります。通貨を一つにして、ECBという中央銀行を一つ作ったのはいいですが、加盟国はそれぞれの財政があり、経済的能力、社会、歴史、判断基準が存在する中でそれらの調整機能が十分ではないことは再三再四言われてきました。 何故ユーロを作ったのか、それはアメリカに対抗する市場を作ることにありました。欧州は小国の集まりでも一体と
2023年10月27日15:14 カテゴリ本 「冷戦後の秩序」の終わり ウクライナでもパレスチナでも、冷戦後の世界秩序が崩れ、不均衡に向かっているようにみえる。本書は古代ローマから現代までの「世界秩序」を語る壮大な歴史だが、それを貫くのは、キッシンジャーのリアリズムだ。その原則は次の3つである。国際政治は理想や善意ではなく力の均衡で決まる。 ウェストファリア的な国家主権は戦争の抑止力にはならない。 国際機関も頼りにならないので各国が相互不干渉の原則を守るしかない。1928年の不戦条約で「正しい戦争」という概念は廃止されたはずだったが、その後も世界大戦は起こり、冷戦は続き、国連は国際連盟と同じく無力である。こうした国際的アナーキーの中で、アメリカが中東などで「世界の警察」の役割を果たしてきたが、その結果はさらなる混乱だった。もう「アメリカの正義」を世界に売り込むのもやめるべきだという。 そし
先日、シンガポールで開催されたアジア地域最大級のスタートアップイベント、Tech in Asiaでのセッションに登壇させて頂いた。来場者の75%以上がシンガポール外からの参加で日本から来られた方々も多くいた。オーディエンス数は3,000人以上と、スタートアップ関連のものとしてはかなりのスケール。 今回の滞在を通してアジア市場及び同地域のスタートアップの勢いの凄さを感じた。しかしそれ以上に強く印象に残っているのは、これからの日本の危うさである。 東南アジアの状況と将来への展望を見てみると、現在日本が置かれている状況とこれからの日本国内の人たちの未来はかなり厳しいものになるだろうと感じてしまった。 普段は両国ともに”母国”と呼べる日本とアメリカとを行き来する事が多いが、今回は日本とアメリカ以外の第三の”外側”から全体を見る事で、見えて来た事は非常に多かった。 東南アジアの優位性まだまだ発展途上
《2015年3月23日 リー・クアン・ユー元シンガポール首相のご冥福をお祈りします。この記事は、最初、2014年4月10日に投稿しました。》 対米不動産投資家の中山道子です。今、中国に住んでいるのですが、「どうしてまた?」と、毎回、聞かれます。 やはり、人間、子供ができると、考え方が変わるのでしょうね。子供が小学生になったとき、「子供は、どんな将来を送るのかな?」と統計を見ながら、思ったことが、第一の理由だと思います。 先だって、どうやら、シンガポールのリー・クアン・ユー元首相が、「もし私が日本の若者なら、他の国への移民を考える。日本に明るい未来は見えないからだ。」と発言したということが、2014年の3月末に、一部で、話題になっていました。(小さく、ですね笑) 引用は、こちらから。ちょっと、ショッキングな物言い、、、 ぜひ、原文を読んでいただければと思います。日本語ではなく、中国の媒体に寄
東京は大雪とか。到着便の遅れによって、フライトは遅れるに違いない。航空会社に問い合わせる。「午前2時前には、出発できる」という答え。ハノイの洒落たレストランで、ベトナムの方とワインを飲みながら、たくさんの香草を食材にしたディナーを終えたのが、9時前。空港までは小一時間。ホテルに戻って、バーで時間つぶしに飲んでいこうかと思ったのだが、それも面倒になって、そのまま空港に行く。車を降りて空港に入ると
実は、インドネシア・中国をまわる旅行に出ていました。昨日、日本に帰ってきたところです。インドネシアについても、いろいろ思うところはあったのですが、これについては別の機会に述べるとして、ここでは、いま現在の中国と日本の関係について考えてみたいと思います。 中国は約1週間程度滞在しました。香港・マカオ・深セン・南昌・上海の5都市を足早に訪れました。特に感慨深かったのは、深センです。 深センは、香港に隣接し、1980 年に中国の初の経済特区として指定された都市です。経済特区の指定以前は、寒村にすぎなかった地域が、いまや人口 846.43 万人、一人当たり GDP 16,430 米ドル(Wikipediaによる)という堂々たる大都市へわずか 30 年足らずの期間で成長しました。(この一人当たり GDP は日本の約半分に相当します) 実は、深センを訪れるのは、これで3回目です。 初めて訪れたのは、1
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