なぜ無実でも自白してしまうのか? 刑事事件などでえん罪だと訴え、「無実」を主張する被疑者が時々マスコミを騒がすことがあります。一般的には、「強要されたからといって、してもいないことを自白するとは考えられない」「仮に自白しても、本当にしていないなら裁判の時に“本当はしていません”と主張すればいい」と考える人もいるでしょう。 しかし、それは大きな誤りです。現実問題として、刑事事件ではそもそも疑いを持って面接が行われる傾向にあります。不正行為をしたと想定される被疑者との面接では、えん罪の可能性を十分に考慮しなくてはいけません。被疑者は長時間拘束され、尋問されるので、弁護士以外は誰も味方がいないのです。 日常生活からの強制的な切り離し 「警察」という圧力のある権力者からの精神的苦痛 同じ質問を何回も何回も行われることによる強迫観念や精神的なブレ このような要因によって、被疑者はその場から逃れたいと