北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記がやせたことが海外メディアで繰り返し指摘されるなか、北朝鮮国営メディアもついにこの問題に触れて「金総書記がおやつれになった」と認めた。父・金正日(キム・ジョンイル)氏の激やせが2000年代の終盤、外国メディアで頻繁に取りざたされた際にも、健康不安を伏せ続けてきたのを一転、ある段階から「やせ細った姿」と伝えた例がある。今回の国営メディアの言及により、激やせの背景に再び注目が集まりそうだ。 ◇住民「金総書記の姿に触れ、心を痛める」 金総書記は今月4日開催の朝鮮労働党政治局会議に出席した際、その約1カ月前に比べて、かなりやせた姿で現れた。それまでの間、金総書記の公式報道での動静が途絶えていたこともあり、健康問題も含めてその背景について各国の情報機関が関心を寄せていた。 その状況のなかで、国営朝鮮中央通信は今月20日、金総書記が国務委員会演奏団の公演を観覧し
朝鮮中央通信などの国営メディアは6月5日、一斉に金与正(キム・ヨジョン)名の談話を大きく伝えた。労働党中央委員会第一副部長という肩書だ。 【写真特集】 ふくよかで美しかった金与正氏の母・高ヨンヒ氏は大阪生まれの在日二世 これが非公開の秘密映像だ(8枚) 金与正は談話で、韓国の脱北者団体が風船で対北非難のビラを飛ばしていることについて、「人の価値もないゴミ」「クソを食う犬」などと、口を極めて罵った。 そして、南北合意に反するビラ散布を韓国政府が見逃しているとして、開城工業団地の完全撤去、南北共同連絡事務所の閉鎖、南北軍事合意破棄などの対抗措置を覚悟せよと、脅迫めいた言葉を交えて文在寅(ムン・ジェイン)政権を強く批判した。 ◆金与正談話を異例の「指導者級」の扱い 金与正名の談話が発表されたのは3回目だ。今年3月3日の談話では、ミサイル発射実験に対して韓国大統領府が遺憾表明したことを、「盗人猛々
韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は、日本政府が輸出管理の優遇対象国から韓国を除外することを決めたことをめぐり「南北間の経済協力で平和経済が実現すれば、われわれは一気に日本に追いつくことができる」と述べ、みずからが最優先課題に位置づける北朝鮮との経済協力を絡める形で国を挙げた協力を呼びかけました。 この中で、日本政府が輸出管理の優遇対象国から韓国を除外することを決めたことをめぐり「日本は決してわれわれの経済の飛躍を妨げられない。むしろ経済強国に向けたわれわれの意志をさらに強くする刺激剤となる」と主張しました。 そして「日本は経済力だけで世界の指導的地位に立つことはできないと悟るべきだ」と改めて日本政府の対応を非難しました。 そのうえで「南北間の経済協力で平和経済が実現すれば、われわれは一気に日本に追いつくことができる」と述べ、みずからが最優先課題に位置づける、北朝鮮との経済協力を絡める形
アメリカと北朝鮮の間で2回目の首脳会談の調整が続く中、アメリカのコーツ国家情報長官は、北朝鮮が核を放棄する可能性は低いという分析を明らかにしました。 そのうえで、「われわれは、北朝鮮が核兵器と核の製造能力を完全に放棄する可能性は低いと現在、分析している。指導部が体制維持のためには核兵器が極めて重要だと考えているからだ」と述べ、北朝鮮が核を放棄する可能性は低いという分析を明らかにしました。 一方でコーツ長官は、アメリカ主導の制裁は効果をあげていると指摘したうえで「北朝鮮は外交活動を駆使して圧力を緩和しようとしている」と述べ、積極的な外交は制裁の解除がねらいだという見方を示しました。 北朝鮮の非核化をめぐって、トランプ大統領は今月、「多くの進展を成し遂げている」と発言しましたが、情報機関のトップは懐疑的な見方を示した形で、来月下旬に予定されている米朝首脳会談では、改めて具体的な成果が問われるこ
正恩氏に焦り=「非核化」でジレンマも-北朝鮮 【ソウル時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は26日の南北首脳会談で、6月12日の米朝首脳会談開催へ強い意欲を示した。トランプ米大統領による突然の米朝会談中止表明を受け、急きょ韓国の文在寅大統領との会談に臨んだ背景には、経済再建に向けて米国との対話ムードを何とか継続したいという正恩氏の焦りがうかがえる。 〔写真特集〕北朝鮮の核実験~豊渓里の施設を爆破~ 北朝鮮国営メディアは26日、東部・元山で建設中の「葛麻海岸観光地区」を正恩氏が現地指導したと報道。同地区では正恩氏の肝煎りで、外国人観光客誘致を念頭にした大規模なリゾート建設が進む。「経済再建」路線を掲げる正恩氏は「世界に二つとない海岸都市に立派に整える」と檄(げき)を飛ばしたが、米国との対話が頓挫すればすべて「絵に描いた餅」になりかねない。 文氏によれば、正恩氏は25日に突然韓国側に会談を要請
27日、南北首脳会談を行った韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が署名した共同宣言、「パンムンジョム(板門店)宣言」の全文日本語訳を掲載しました。 両首脳は、朝鮮半島にもはや戦争はなく、新たな平和の時代が開かれたことを8000万のわが同胞と全世界に厳粛に宣言した。 両首脳は、冷戦の産物である長年の分断と対決を一日も早く終息させ、民族的和解と平和繁栄の新しい時代を果敢につくり出し、南北関係をより積極的に改善し発展させなければならないという確固たる意志を込めて、歴史の地、パンムンジョムで次のように宣言した。 1.南と北は、南北関係の全面的で画期的な改善と発展を成し遂げ、途絶えた民族の血脈をつないで共同繁栄と自主統一の未来を早めていく。 南北関係を改善して発展させることは、すべての同胞のいちずな望みであり、これ以上先送りできない時代の切迫した要
北朝鮮国営の朝鮮中央通信によりますと、20日に開かれた朝鮮労働党の中央委員会総会で、キム・ジョンウン(金正恩)委員長は「われわれには、いかなる核実験も中長距離、大陸間弾道ミサイルの発射実験も必要なくなり、北部の核実験場も使命を終えた」と述べ、核実験とICBM=大陸間弾道ミサイルの発射実験を21日以降、中止し、核実験場を廃棄する考えを表明しました。
トランプ米大統領による突然の変わり身が、世界に驚きとして伝わった。「ロケットマン」と非難してきた北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との史上初の米朝首脳会談を、即決で受け入れた。ただ、北朝鮮は非核化への期待を裏切り続けてきた歴史があり、今回も核開発の時間稼ぎとの見方がいぜん根強い。 「韓国から重大発表があるぞ」。8日夕、メディア嫌いのトランプ米大統領が突然、めったに近づかないホワイトハウスの記者会見室に顔を出すと、満足げにこう記者団に告げた。 大統領執務室で、韓国大統領府の鄭義溶(チョンウィヨン)国家安保室長らとの会談を終えたばかり。韓国大統領府によれば、鄭氏が米朝首脳会談を望む正恩氏のメッセージを伝えると、トランプ氏は「良いだろう。会おう」と即答したという。米側の同席者たちを振り返り、「ほらみろ。対話が良いということだ」とも語った。史上初となる米朝首脳会談を決めたという高揚感
北朝鮮の首都平壌のマンションに集まったソン・ソンフイさんの親族(2017年11月17日撮影)。(c)AFP PHOTO / ED JONES 【1月7日 AFP】北朝鮮と韓国の社会は根本的に異なっている。片や何十年にもわたって同じ一族が支配する国、片や自由気ままな民主主義国家で経済的にも裕福だ。そんな違いばかりが目立つ両国だが、共通するものももちろんある。その一つは白菜などの野菜の漬物「キムチ」への愛情だろう。 元は冬に野菜を保存するためのものだったというキムチだが、今は南北に分かれている朝鮮半島(Korean Peninsula)で数世紀にもわたりほとんど毎食の定番メニューとなってきた。 国連(UN)の統計で国民の40%が慢性的な栄養不良状態とされる北朝鮮では、食事の中心である米にキムチが味わいを添えてきた。一方の韓国では西洋風の食事からベトナム料理まで、ほぼあらゆる食事にキムチが添えら
脱北と情報の流出入を阻止するために朝中国境の警備強化を図ってきた金正恩政権が、ついに豆満江と鴨緑江沿いに設置した鉄条網に高圧電流を流し始めた。「もう中国への越境は不可能だ」と現地住民たちは嘆いているという。北部の咸鏡北道と両江道に住む取材協力者が伝えてきた。(カン・ジウォン) 【関連写真を見る】 軍生活は空腹との闘い 生理止まる女性兵士も(写真4枚) 「最近国境にはアリ一匹も近づくことできない。鴨緑江沿いに設置された鉄条網に電気が流され、触れて感電する人が多い。死んだ人もいるそうだ。最近も恵山(ヘサン)市ウィヨンドン洞で女性一人が感電して鼓膜が破裂したそうだ」 7月4日、両江道の国境地域に住む取材協力者が、厳しい国境の状況をこう伝えてきた。 もう一つの国境河川・豆満江沿いも同様だ。中流域の咸鏡北道会寧(フェリョン)市に住む取材協力者に調査を依頼したところ、やはり最近になって鉄条網に電流
稲田防衛大臣は14日午前、防衛省で記者団に対し、北朝鮮が発射した弾道ミサイルは高度が2000キロを超えていると推定され、新型の弾道ミサイルだった可能性があることを明らかにしました。
29日朝の北朝鮮の弾道ミサイル発射で東京の地下鉄が止まったことに、韓国で驚きが広がっている。普段からミサイル発射時には地下鉄構内に逃げ込むよう呼びかけられており、「地下は比較的安全」という認識もあるようだ。 韓国の聯合ニュースは「『失敗した』ミサイル発射に地下鉄まで止めた日本」、東亜日報(電子版)は「北ミサイル発射に地下鉄、新幹線運行中断 『大げさに振る舞う』」の見出しで日本の対応を報じた。 武力衝突の事態になれば「火の海になる」といわれるソウルだが、29日朝には地下鉄をはじめとする市内の交通機関は通常の運行を続けた。5月9日投開票の大統領選の各候補の遊説にも影響はなかった。 地下鉄を運行するソウルメトロによると、近年は北朝鮮のテロに備えて、駅構内や車内の巡回を強めた。車内モニターでテロ発生時の対応を説明した映像を流すなど、乗客に危機の心構えも説いている。しかし弾道ミサイル発射で電車を止め
あまり国内での議論に目をとおしていないので突飛な意見になるかもしれないが、これまでのこのブログでの延長的な課題でもあるので、現下の朝鮮有事の可能性について印象程度の話だが触れておきたい。 端的に朝鮮有事はありうるかというと、まず、ないと断言できる要素はない。むしろ断言できないということが確実だろう。表面的な対立の構図は北朝鮮対米国である。ここで最終的な、軍事的な選択は排除されない。ではその場合、どのような有事となるのか。3つあるだろう。 1つめは、北朝鮮のミサイルや核兵器関連とみられる施設を奇襲空爆することである。10年前になるがシリアに対してイスラエルが実行した(参照)こともあり異常な作戦とも言えないが、現状の対北朝鮮となると規模は拡大するだろう。この議論については、3月24日付けのロイター「コラム:トランプ大統領、北朝鮮に「禁断のカード」切るか」(参照)にくわしい。 2つめは米軍が韓国
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