「世界先住民族ネットワークAINU」は6日、政府がアイヌ民族を先住民族と認めてから1年になるのを記念して、札幌市内でパネルディスカッションを開いた。 パネラーとして出席した、政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」委員の佐々木利和・国立民族学博物館教授は、アイヌ語、アイヌ文化の伝承について、懇談会の各委員が緊急の問題として危機感を持っていることを紹介した。 その上で、個人的考えとしながら、アイヌ民族の65歳以上のお年寄りを「文化伝承者」として認定し、伝承のために必要な資金を国が出す制度の創設を提案した。 このほか、「アイヌ民族が日本の先住民族であることを、どう国民に理解してもらうかが一番大きな問題だ」など、権利回復に向けた課題を指摘する声が上がった。