MTVアンプラグド。「楽しかったか?」。手放しで、楽しかったとは言えません。あの1時間20分は、ただ必死でした。「700番」にも書きましたが、世界的なアーティストが、ライブの不出来で、放送中止になったことが、頭から離れない中でのライブだったからです。このブログでは「縁」や「不思議なできごと」がいくつか登場しましたが、この話もその手のものです。 アンプラグドのリハーサルは、毎日しつこいくらい行いました。外国人ミュージシャンは、その気迫が伝わったのか、毎日僕たちに付き合ってくれました。 ドラムのニール・コンティの話をします。彼は、当時、ヨーロッパを席巻した「プリファブ・スプラウト」のメンバーでした。ピアノのジェス・ベイリーが声をかけ、口説き落として、このセッションに参加してくれたのです。スネアの音色、彼独特のグルーブが売りでした。彼は、スタジオミュージシャンとしての毎日を送っていたのですが、親