「兵器支援より和平交渉を優先すべきでは」なぜ地元テレビ局はゼレンスキー大統領にそんな質問をしたのか 「広島サミットは失敗だった」論は根本的におかしい 「G7はかつてなく結束している」の意味 人々にさまざまな思いを残したG7広島サミットが終わった。実りの多いサミットであった。これほど多くの人々に「感動した」と言わせる国際会議は、珍しい。関係者の努力に敬意を表する。そのうえで、背景となった要素を三つ上げると、ウクライナ、ゼレンスキー、そして広島、ということになると思う。 ロシアのウクライナ侵攻の危機は、G7参加者にかつてない緊張感を与えている。G7メンバー(フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ+EU)は、協調しつつ多大な努力を払って侵攻への対処策を講じている。アメリカのジョー・バイデン大統領をはじめとする多くの参加者たちが、「G7はかつてなく結束している」と発言したが、
2023年05月22日10:00 カテゴリ政治一般社会一般 岸田ワールド、私的総括 G7を始めとする一連の行事が終わりました。まずは一言、岸田首相は大変頑張られたと思います。その労をねぎらいたいと思います。いや、首相だけではなく、多くの裏方、つまり官僚や外務省を始めとする各省の担当者の目に見えない調整、広島の方々の協力、更には警備面で絶対的な安全が求められていた中で無事終了したことは日本の威信であったと思います。 ゼレンスキー氏が日本に来るであろうことは多分ですが、諜報の世界ではある程度事前認識されていたはずでロシアや中国のスパイはあらゆる手段を使い、広島に集まり、情報収集に動いていたと思います。更にはロシアならば諜報部員に一定の権限すら与えた可能性はありうるわけで誰も指摘しませんが、何も起きなかったことは最大の成果とも言えます。 さて、個人的に今回の大イベントを一言で述べると「西側諸国の
2022年06月27日10:00 カテゴリ国際社会一般 外交好きの岸田首相と国民の距離感 私はこのところ、ある確信があります。それは日本が外交的にキーになれる立場にある、ということです。消去法的帰着のみではなく、西側諸国や東南アジア諸国にとって岸田首相が良い意味でも悪い意味でも与しやすい相手なのだとみています。 秋の中間選挙でバイデン大統領はレームダック化する予想となっています。しかし、まだ確定的でもないと思っています。それは共和党もそこまで勢力が強い気がしないし、妊娠中絶権の判断を最高裁が覆したことで別の切り口で二分化してしまうからです。世論が割れるのは民主主義の国ではほぼ同じ兆候ですが、共和党も一枚岩とは言い切れず、アメリカの民意の行方は更に混とんとするとみています。これは国民一人ひとりの芽ばえであり、マイノリティの声がSNSに乗って強く支持され、そのような声に反対のボイスを出しにくい
2022年05月29日10:00 カテゴリ国際経済一般 共存と競争のはざま 日韓台の関係 ここバンクーバーで私は日韓台関係において孤軍奮闘状態にあります。ビジネス団体の長として今年のテーマは他国のコミュニティとの関係強化なのですが、この動きに我が日系は足並みは全くそろわず、動きもなく、興味もないようです。私が声高に申し上げているのは「見ずして語るべからず」であります。ところが語るどころか、そもそも興味すら持ってもらえないのですから論外と言えるのでしょう。 先日、韓国系団体からソウルのそばのある市から10社を引き連れてビジネス派遣団が来るのでよかったらこないか、と誘われました。日本側から行ったのはもちろん、私だけです。会議室に通されて同席したのは台湾の貿易団体と台湾ビジネス団体の代表者。先方は韓国側の市の代表、現地の代表などであとは一部の出店者がプレゼンをしてくださいました。 どんなビジネス
2022年03月23日10:00 カテゴリ国際外交 どうする、ロシア外交 日本の戦後外交はどちらかといえば日本からは強い意見を言わない受身外交と敵を作らない八方美人外交ともいえます。特に日本を取り巻く隣国は中国、韓国、北朝鮮、ロシア、地域としての台湾、それにアメリカという難しい国ばかりなのです。この構図ではアメリカを取り込まないと外交的に立ち行かないという難題を抱えているわけで好む、好まざるにかかわらず、アメリカとの密接な関係は日本の生命線であるとも言えます。 一方でそれに頼り過ぎているがゆえに自立できていないのではないか、という批判も当然あるわけです。軍を持たない日本を指摘する声です。ただ、「自衛」の解釈は時代背景次第で広義にも狭義にも取れる含みがあるという気はしています。海外できな臭い動きが出てくればこの解釈論は変わってくるかもしれません。 それはさておき、ロシアが平和条約交渉の打ち切
ウクライナ侵攻はあるのか?その時の日本の立場を解説 サブチャンネル 映画の話チャンネル https://www.youtube.com/channel/UC96k9Yf5CFVlIY1i_JaEsGw?guided_help_flow=3 ニコニコ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ▼髙橋洋一ライブチャンネル https://ch.nicovideo.jp/takahashiyoichi ▼チャンネルの入会はこちら! https://ch.nicovideo.jp/takahashiyoichi/blomaga/ar2032690 #高橋洋一 #ウクライナ #ロシア #プーチン #林 #岸田 #高市 #髙橋洋一チャンネル
2021年09月10日10:00 カテゴリ国際社会一般 米中の間にある日本の「べき論」 8月31日のブログで「普通の国になったアメリカ」と題した投稿をしました。「普通」という言葉をどうとるかですが、私が含ませたのは「しゃしゃり出ない」という意味合いを念頭に置きました。強大な国ゆえに自意識が高く、プライドも高いものです。日本に於いて一定年齢以上の方はアメリカの文化/娯楽、製品、サービス、スポーツに魅せられ、影響を受けてきたことを否定することはできないでしょう。 極論すれば元気な頃のアメリカは地球全部が「アメリカの裏庭」ぐらいの発想だったのです。世界の警官という良い表現をしますが悪く言えば「俺の庭を勝手に荒らしやがって」だったとも言えます。それゆえ、共産主義バカヤロー、テロリストを締め上げよ、でありました。 変わったな、と思わせたのがトランプ前大統領が中国との貿易戦争を通じた戦略です。「踏み込
ミャンマー国軍は残忍だ。非武装の自国民に容赦なく暴力をふるう。子供だろうが、女性だろうが、ただの通行人だろうが、目に入ったものに銃口を向ける。 これが軍の本質、と同一視されたくないのだろう。欧米を中心とした12カ国の参謀総長や軍のトップが3月27日、「軍隊は自らの国民を害するのではなく保護する責任を有する」との非難声明を出した。制服組として極めて異例な対応だ。 在ミャンマーの大使らが2月に発した国軍非難声明には参加しなかった日本も、今回は防衛省制服組トップの山崎幸二統合幕僚長が名を連ねた。 国軍批判を強める日本政府 ミャンマー国軍の残忍さは、いまに始まったわけではない。学生らによる1988年の民主化運動の際も、僧侶らが行進した2007年のデモのときも虐殺や拷問を常態化させていた。 今回との違いは、兵士や警官らの蛮行がSNSによって世界に動画配信されているところだ。国民による抵抗の様子も可視
<ソウルの日本大使館が差し押さえられ、「現金化」もされかねない事態を招いたのは、モノ言わず戦いもしない日本外交だ> 2020年、新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう中、日韓関係の悪化が霞んで見える状況が続いてきた。本コラムでも述べて来たように、この年の8月には、元徴用工問題での被告側日本企業資産の「現金化」や日韓GSOMIA破棄期限等があったにも拘わらず、両国関係は一昨年の様に緊張せず、以後も相対的に平穏な状態が続いてきた。 しかしながら、明けて2021年1月8日、韓国から日韓関係を大きく揺るがしかねないニュースが飛び込んできた。即ち、ソウル中央地方裁判所による、慰安婦問題に関する判決である。この裁判は、日本軍の元従軍慰安婦12人(故人を含む)が日本政府に損害賠償を求めたものであり、ソウル中央地方裁判所は原告の請求を認め、日本政府に1人当たり約950万円(1億ウォン)の賠償を命じる事と
2020年12月03日10:00 カテゴリ外交日本の政治 日本の外交が弱体化していないだろうか? 私は茂木外相にがっかりしています。キャリア的には東大、ハーバードからマッキンゼーというゴールデンルートで英語もできるのでしょうけれど外務大臣としての力量を発揮できないのであれば交代していただくしかないと思います。どうせなら外務大臣に安倍元首相を持ってくる仰天人事もアリだと思います。 茂木外相の直近の失敗は二つ。一つはドイツ慰安婦像問題、もう一つは王毅外相との尖閣をめぐるやり取りであります。 ドイツ、ベルリンの慰安婦像問題については本ブログで複数回、取り上げていますので既に事の成り行きをご存知の方も多いと思います。現地韓国人団体が公有地に慰安婦像建立を行い、これを差し止めようとした日本側は政治力を使い、茂木外相までその陳情を行いましたが、逆にそれが火に油を注ぐ形となり、裁判沙汰になります。判決は
ミサイルを向けてきている国のトップをのんびり呼んでる場合なんですかね……。 やまもといちろう公式メルマガ「人間迷路」(新規購読者受付中!) https://yakan-hiko.com/kirik.html やまもといちろう主宰経営情報グループ「漆黒と灯火」(次期募集は未定です) https://yakan-hiko.com/meeting/yamamoto.html やまもといちろうオフィシャルブログ https://lineblog.me/yamamotoichiro/ やまもといちろうYahoo!個人記事一覧 https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/ やまもといちろう文春オンライン記事一覧 https://bunshun.jp/search/author/%E5%B1%B1%E6%9C%AC%20%E4%B8%80%E9
憲政史上最長となった安倍政権が終わる。「外交の安倍」とも評されたが、その外交・安全保障政策とは何だったのか。どのように評価すればよいのか。安全保障政策にくわしい拓殖大学教授・佐藤丙午氏が総括を試みる。 外交・安全保障政策を評価する難しさ 一つの政権の外交・安全保障政策を評価することは非常に難しい。 外交・安全保障政策は、過去からの経緯の中で展開し、任期が終わった後も影響が残る。このため、政策の成功や失敗を判定するのは困難である。 さらに、その評価が難しい理由は四つある。 第一に、外交・安全保障政策は国家間の相互作用の中で実施され、どこかの国の一人勝ちや一人負けはない。 第二に、政策の評価は、見る視点によって異なる。たとえば、国内政治の視点から見る外交・安全保障政策の評価は、それ単体の評価とは異なる。 第三に、外交・安全保障政策は、道徳的な「善」を実現するものではなく、国益の推進のための手段
歴史を修正するナショナリストか、それとも実践的な現実主義者か。戦後日本で最も長く総理大臣を務めた安倍晋三氏が残すもの、辞任後のその「レガシー」について、日本内外で専門家の評価が分かれている。 批判する人たちにとって安倍氏とは、第2次世界大戦中の日本の行動をともかくそれほど深刻なものではなかったことにしたい高齢保守層の態度を象徴しつつ、トラブルの要素をはらんだ過剰に強気の外交を展開しようとする存在だった。 一方で支持者にとって安倍氏は、世界における日本の地位を向上させた総理大臣だった。国として当然の正当な意欲と、世界3位の経済大国としての影響力を上手に調和させ、国益を実現しようとした人ということになる。
2020年01月02日06:00 カテゴリオーストリア 日本外交官よ、「反日報道」に怒れ! 新年早々またかと思われる読者もおられるだろう。許してほしい。何もなかったかのように黙って看過できないと考え、コラムとして書いている。オーストリア代表紙プレッセ2019年12月30日付でブルクハルド・ビショフ記者が、「紛争地域、北東アジア、核ミサイルと慰安婦」という見出しで、日韓両国関係が険悪化していると報じ、「日本軍は進出する地域で5万人から20万人の女性を強制的に売春させたが、多くは韓国女性だった」と書いている。記事の内容は一方的だ。 ▲ウィーンのMQで開催された展示会「Japan Unlimited」のポスター(2019年11月6日、撮影) ビショフ記者は既に昨年8月19日付の社説で「強制労働(元徴用工)と慰安婦=北東アジアの険悪な状況」という見出しで、「日本の戦争犯罪」という表現を使い、「安倍
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