ちょっと高齢者の健康についてしゃべりたくなったので、しゃべらせてください。 [B! 医療] 「こんなに急に悪化するとは思わなかった」これから親を看取る人は知っておきたい"老衰死の経過" いつ墜落するかわからない低空飛行中の飛行機の状態 2022年の10月頃、なとろむ先生*1が、いきなり容体が悪化する高齢者の話をなさっていた。誤嚥性肺炎や心不全といったかたちで心臓・肺・腎臓の機能が一気に悪化する。でも、それは本当の意味で急激に悪化したのでなく、もともとエイジングによってかなり弱くなっていたのだ。ちゃんと機能を保つギリギリの低空飛行をしていたものが、そのギリギリが保てなくなってホメオスタシスを維持できなくなった高齢者のケースは、医療に携わる者なら誰でも出会ったことのあると思う。 だから高血圧や肺気腫を放置していても元気に振舞っている高齢者も、案外、そのホメオスタシスは余裕綽々で保たれているわけ
東京 国分寺市の44歳の医師が、亡くなった90代の患者の銀行口座から、現金およそ1900万円を引き出そうとしたとして、逮捕されました。調べに対し、容疑を否認しているということです。 逮捕されたのは東京 国分寺市の病院に勤務していた医師の村上美佐子、本名、菊池美佐子容疑者(44)です。 警視庁によりますと、ことし7月、死亡した90代の女性患者の銀行口座から、現金およそ1900万円を不正に引き出そうとしたとして、詐欺未遂などの疑いが持たれています。 女性は、ことし6月に病院に入院し、菊池医師が内科の診療を担当していましたが、およそ1週間後に老衰のため亡くなったということです。 これまでの調べによりますと、医師は銀行の窓口で、通帳や署名を偽造した書類を提出したものの、見た目の年齢などから不審に思った職員が引き出しを認めなかったということです。 さらに同じ日、死亡した女性の妹を連れて再び窓口を訪れ
2019年7月 認知症研究の第一人者が、 認知症になって伝えたいこと 現在、65歳以上の高齢者における認知症患者数は約7人に1人の462万人(有病率15%)と推定されており、2025年には約5人に1人が認知症を発症すると予測されています。今後、急増が見込まれる高齢者や認知症高齢者の地域での生活を支える枠組みとして、地域包括ケアシステムの構築が急ピッチで進められるなか、認知症研究の第一人者で、「長谷川式簡易知能評価スケール」の開発者としても知られる長谷川和夫先生は、2017年に嗜銀顆粒(しぎんかりゅう)性認知症であることを公表されました。わが国における認知症の研究・診療・ケア職育成の先駆者として「認知症と共に生きる社会」を繰り返し提言されてきた長谷川先生に、これまでの歩みを振り返るとともに、認知症の当事者として生きる上で感じている思いを伺いました。 恩師、新福尚武先生との出会いから 認知症研
家族の看取りに際して後悔しないためにどんな準備ができるだろうか。内科医の名取宏さんは「老衰による死は、ご家族にとって突然に思えることが多い。だから心の準備をするために、どのような経過をたどるのか知っておいてほしい」という――。 高齢化でかえって忘れられがちな老衰死 親世代のお看取りは、他人事ではありません。私個人にとっても、です。義父は老衰ではなく病気でしたが、自宅で看取りました。本人の希望で点滴もせず、経口摂取できなくなって数日で亡くなりました。義父本人も義理の息子(私)も医師で、どういう経過をたどるかわかっていたためスムーズにいきましたが、そうではない場合は家族が慌ててしまうことが多いでしょう。 ご存じの通り、今、日本はますますの超高齢化社会になっています。2020年(令和2年)の平均寿命は、女性が87.71歳、男性は81.56歳。2019年(令和元年)の平均寿命を女性は0.26年、男
熊本大学は9月27日、認知症が疑われ、同大学病院の認知症専門外来に訪れた446名の患者についての調査研究を行ったところ、約1.6%にあたる7名は認知症ではなく、高齢によって顕在化した発達障害の1つである「注意欠陥多動性障害(ADHD)」であったことを確認したと発表した。 同成果は、熊本大病院 神経精神科の佐々木博之特任助教、同・大学大学院 生命科学研究部 神経精神医学講座の竹林実教授らの共同研究チームによるもの。詳細は、精神疾患の予防や診断などに関する全般を扱う学際的なオープンアクセスジャーナル「BMC Psychiatry」に掲載された。 研究チームはこれまでの研究にて、高齢者において認知症のように誤診されうる発達障害患者を見出し、症例報告を行っていた。その症例では、これまで日常生活でそれほど大きな支障がなかった60歳前後の会社員が、徐々に物忘れや不注意が目立つようになり、認知症を疑われ
政府が設置した大規模接種センターでのワクチン接種をめぐり政府は8日の閣議で、先月24日の開設から31日までの8日間で4000人余りが予約をキャンセルせずに当日接種を受けに来なかったとする答弁書を決定しました。 政府が東京と大阪に設置した大規模接種センターでのワクチン接種について、立憲民主党の岡本充功衆議院議員は質問主意書で「キャンセルなしで予約当日に来場しなかった予約者は何人だったのか」とただしました。 これについて政府は8日の閣議で、先月24日の開設から31日までの8日間で4081人が予約をキャンセルせずに当日接種を受けに来なかったとする答弁書を決定しました。 これは開設から31日まで8万8500人の予約枠に対し、およそ4.6%に当たります。 防衛省は都合により予約日に接種できなくなった場合や自治体の接種会場に予約を入れた場合は、速やかに予約をキャンセルをするよう呼びかけています。
75歳以上の医療費の窓口負担について、政府は年収200万円以上の人を対象に現在の原則1割から2割に引き上げるなどとした法律の改正案を閣議決定しました。 いわゆる団塊の世代が来年・2022年以降、75歳以上になり始め、医療費のさらなる増加が予想されることを踏まえ、政府は年齢ではなく所得などに応じて負担を求め、すべての世代が公平に支え合う全世代型の社会保障制度の実現を目指しています。 これに向け政府は5日の閣議で、原則1割となっている75歳以上の医療費の窓口負担を年収200万円以上の人については2割に引き上げるとした法律の改正案を決定しました。 改正案では、急激な負担の増加を抑えるため、引き上げの実施から3年間は1か月の自己負担の増加額を最大3000円までとする配慮措置が設けられています。 また、引き上げの時期については来年10月から半年以内とし、具体的な日程については今後、政令で定めるとして
世間では10連休ですが、私たち医者はそうでもありません。病院の業務が待っています。当直の合間に「Dr.キリコ~白い死神」を読みました。白い死神、といえば旧ソビエト軍の兵隊数百人を撃ち殺したフィンランド軍のスナイパー、シモ・ヘイヘですが、今回はキリコ先生です。 ●キリコ先生のマイルール 手塚作品の名作「ブラックジャック」に出てくるキリコ先生は、安楽死の名手ですが、スピンオフの作品が出ているのでチェックしてみたわけです。 キリコ先生はポリシーがはっきりしていて、「安楽死はお手軽な自殺ではない」とのもと、3原則をうたっています。 1 本人に回復の見込みがない 2 生きているのが苦痛であること 3 本人が死を望んでいること 1 回復の見込みがなく、死期の直前である。 2 患者が耐えがたい激しい肉体的苦痛に苦しんでいる。 3 患者が自発的意思表示により、寿命の短縮、今すぐの死を要求している。 4 患
新型コロナウイルス感染症を巡り、高齢の患者が集中治療を若者に譲ることを想定した意思カードに注目が集まっている。公開したのは、循環器内科医の石蔵文信・大阪大招へい教授(64)が代表を務める団体。人工心肺装置など医療資源が逼迫(ひっぱく)した現場で、どの患者に使うべきか「命の選択」を迫られた場合の医療従事者の精神的負担を減らすのが目的だが、高齢者への圧力になると批判する意見もある。 この団体は、高齢者らの健康などをサポートする一般社団法人「日本原始力発電所協会」。意思カードには「新型コロナウイルス感染症で人工呼吸器や人工肺などの高度治療を受けている時に機器が不足した場合には、私は若い人に高度医療を譲ります」と記載され、同意した人が署名する。4月にホームページで紹介すると、アクセス数はそれまでに比べ100倍以上に急増したという。
新型コロナウイルスに感染し、入院して治療を受けていたコメディアンの志村けんさんが29日夜、新型コロナウイルスによる肺炎のため東京都内の病院で亡くなりました。70歳でした。 志村けんさんは3月17日にけん怠感などの症状が出たあと、東京都内の病院で重度の肺炎と診断されて入院し、25日に所属事務所が新型コロナウイルスへの感染を公表しました。 その後、治療が続けられていましたが、事務所によりますと、29日午後11時すぎ、新型コロナウイルスによる肺炎のため、東京都内の病院で亡くなったということです。 志村さんは昭和25年に東京 東村山市で生まれ、高校時代に、いかりや長介さんをリーダーとする人気コミックバンド「ザ・ドリフターズ」の付き人となり、昭和49年に正式なメンバーとなりました。 民放の公開バラエティー番組「8時だョ!全員集合」では持ちネタの「東村山音頭」や、チョビひげ姿で加藤茶さんと踊る「ヒゲダ
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高福祉・高負担の国で知られるスウェーデンが実は「寝たきりゼロ」社会だとご存じだろうか。幸福度調査で常に上位にランクインする「幸せの国」の住民は、どのように老い、死を迎えているのか? 最後まで人生を楽しむ 「この施設には40人ほどのお年寄りが暮らしています。8割以上が認知症を患っていますが、寝たきりになっている人は一人もいません。自分の力で起き上がれない人でも、毎朝必ずスタッフが手伝って車椅子に乗せます。そして食堂で一緒に食事を楽しむのです」 こう語るのは、スウェーデンの首都ストックホルム郊外にある、介護サービス付きの特別住宅で働く介護士のアンナ・ヨハンソンさん。この住宅に暮らす人たちは、ほとんどが80歳以上のいわゆる後期高齢者で、在宅で介護サービスを受け続けることが難しいほどの要介護状態にある。 しかし、車椅子に乗っている人でもきれいな服に着替え、パジャマでうろうろしているような高齢者はい
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