千葉県市川市で4月1日に開園予定だった私立認可保育園が、近隣住民の反対で開園を断念した。 市が12日記者会見し、経緯を説明した。同市は全国で9番目に多い373人(2015年4月時点)の待機児童を抱え、保育園の新設を進めているが、近隣の同意を得る難しさが浮き彫りになった。 開園予定地はJR総武線本八幡駅から約1キロの住宅街の一角。同県松戸市の社会福祉法人が約550平方メートルの敷地に定員108人(0歳~5歳)の木造2階建てを計画、昨年10月に着工予定だった。 市川市によると、社福法人が昨年8月、建設を知らせる看板を現地に立てると、近隣住民が市役所を訪れ、「静かに暮らす権利が阻害される」などと抗議。住民は、社福法人に計画撤回を求め、今年3月には「地域環境に大きな影響を与えてまで建設する必要性に乏しい」として、反対署名549人分を大久保博市長宛てに提出した。 社福法人側は昨年10月と12月に住民